天使の隣で ページ10
キヨside
Aちゃんが俺のベッドにいる。
同じ布団を被っている。
向きあって話していると、Aちゃんが眠そうにあくびをした。
それからうとうとしだし、目が半分しか開いてないぐらいまでになった。
キヨ「お疲れ。ゆっくり寝な。」
A「…うーん。おやすみぃキヨくぅん。」
ほぼ意識がない中で、甘く柔らかい声でそう言われる。
これはさすがに可愛すぎる。
我慢ならんぞと思い、せめてもの抗いでおでこにキスを落とした。
Aちゃんは幸せそうに微笑んだ。
現在時刻は4:30。
まあ普段は実況を撮ってる時間帯か。
でも、今日の俺は目がギンギンで眠れていなかった。
普段なら結構スっと眠れるのに。
たぶん原因は隣にいる天使だ。
本当に息をしているか不安になるぐらい、呼吸が小さい。
ずっと微笑んで眠っている姿がものすごく愛おしい。
キ「ほっそ。人のこと言えないけど。」
ギュッとAちゃんを抱き枕のようにして抱きしめる。
出会った頃は雨に濡れていたのと外の寒さとで、本当に限界ぐらいまで冷えきっていたけど、今はちゃんと温かさがある。
キ「拾ったのが俺でよかったわ。ほんと。」
そう言うと、腕の中でもぞもぞと寝返りをうつAちゃん。
それすらも可愛くて、髪を撫でて俺も目を閉じた。
普段夢を見ない俺が、珍しく夢を見た。
キッチンでAちゃんが料理をしていて、俺が隣から覗き込んでいる、いつもの風景。
でも違うところがある。
俺とAちゃんの左手薬指に、銀色に光る指輪。
俺たちが結婚した世界の夢。
A「キヨくんおはよう。」
キ「ん…おはよう。」
A「へへ。寝起きのキヨくんだ。」
キ「…寝起きの天使だ。」
A「何それ笑」
柔らかい笑顔に俺も釣られて笑う。
この笑顔とずっと一緒に居られたら、どんだけ幸せなんだろうか。
喧嘩したり、嫌に感じたりすることもあるかもしれない。
でも、それでも、俺はAちゃんといたい。
この先も2人で笑い合いたい。
A「朝ごはん食べよっか。」
キ「そだね。」
好きだって、これからもずっと一緒にいてくれって伝えたい。
決めた。
来年のAちゃんの誕生日にプロポーズする。
俺の男としての決意。
まだ先だけど、絶対伝えるから。
待っててね。
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ゑぬ(プロフ) - り なさん» コメントありがとうございます😭 1から読んでくださって感謝でしかないです🙇♀️ 読者の方のおかげで完走出来ました! ありがとうございました🙇♀️ (10月31日 15時) (レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
り な(プロフ) - シリーズ1から読んでいて二人が幸せになって良かったです。完走おめでとうございます!! (10月31日 13時) (レス) @page50 id: 916a2c7fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゑぬ | 作成日時:2022年7月23日 21時