クリスマス1 ページ21
キヨside
12月25日。
10時前に、待ち合わせ場所に着く。
Aちゃんいわく、待ち合わせからもうデートは始まってるらしい。
確かに緊張する。
忘れ物してねーかなとか、変な寝癖直ってるよな?とか、格好変じゃねーかなとか。
ロングコートのポケットに手を入れ、寒いはずなのにソワソワしてちょっと暑い体を落ち着ける。
A「キヨくん!お待たせ。」
キ「おう。……めちゃくちゃ可愛いじゃん。」
A「へへ。久々のデートだし、張り切っちゃった。」
目の前に現れたAちゃんはめちゃくちゃ可愛くて。
髪の毛も緩く巻いて、メイクもナチュラル。
リップで唇はぷるぷるしている。
超可愛い。
キ「どうする?…手繋ぐ?」
A「繋ぐ!」
キ「冷たっ!」
A「手が冷たい人は心が温かい人でしょ?笑」
キ「そう聞くけど笑 はい、ポケット入れたげる。」
繋いだ手を俺のコートのポケットに入れる。
すると、「暖かいね」とはにかむものだから、俺もへにゃりと笑い返した。
A「凄い…。魚が近い…。」
キ「水族館初めて?」
A「うん。なんか、吸い込まれそうで怖いね。」
そう言いながら、水槽から距離を取って歩くAちゃん。
水族館を怖いと思ったことはないけど、暗さと静けさと水槽の大きさがロマンチックというより、不気味も感じているのかもしれない。
キ「クラゲとかイルカなら大丈夫?」
A「たぶん大丈夫だと思う。なんかここはちょっと怖いかな。」
俺の手をギュッと握ってくる。
本当に怖いんだろうな。
俺はその手を引いて、クラゲエリアに移動した。
クラゲエリアは色とりどりの光で照らされていて、水槽では大小のクラゲがぷかぷか浮いている。
A「ぺにょんぺにょんだね、クラゲって。」
キ「ぺにょんぺにょんって何笑 初めて聞いたわ。」
A「ぽよんぽよんってこと!」
キ「じゃあ、ぽよんぽよんでいいじゃん笑」
なんて話しながらひとつひとつの水槽を時間をかけて見て行く。
もう少しで出口のところで、場内アナウンスが鳴り響いた。
『12時から、イルカ達のショーが始まります。皆さま、イルカ達の頑張りを応援よろしくお願いします。』
イルカショーなんて子どもの時に見た以来。
この寒い冬に見るものじゃない気がするけど。
A「キヨくん!イルカショー!上から見よ!!」
目を輝かせてワクワクしている。
俺たちはクラゲエリアを離れ、会場に向かった。
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ゑぬ(プロフ) - り なさん» コメントありがとうございます😭 1から読んでくださって感謝でしかないです🙇♀️ 読者の方のおかげで完走出来ました! ありがとうございました🙇♀️ (10月31日 15時) (レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
り な(プロフ) - シリーズ1から読んでいて二人が幸せになって良かったです。完走おめでとうございます!! (10月31日 13時) (レス) @page50 id: 916a2c7fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゑぬ | 作成日時:2022年7月23日 21時