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始まりの話。7 ページ7

Aは会ってなかった15年のこと全て教えてくれた。

高校は福岡の強豪校に行って

本当にバスケ一筋になっちゃったから俺のこと好きかどうか結局よくわかんなかった、

でも俺のこと気にしてはいたからキスマイの名前が出たらテレビ絶対予約して見てたこと。


大学は東京に戻って来たけど

男友達と遊ぶ間に俺のこと恋心で好きだったんだなって

なんかよく分かんないけど自分の中で明確になっていったこと。

だから大学在学中に何人か告白されたけど全部断ったこと。


社会人になって連絡取ろうかなと思ったけど

テレビで見る俺があまりに芸能人すぎて気が引けてしまったこと。

気が引けちゃったから少し好きになった男の子と付き合ってみたけどうまく行かなかったこと。


やっぱり俺と連絡取ろうと思った矢先、週刊誌の報道が出て完全に諦める決心をしたこと。


だから結婚前提のお付き合いをしたけど

自分がどこか俺のこと諦めきれてないことが消化できなくて薮に相談に乗ってもらったこと。

そしたら彼女と別れたっていう話を聞いて後先何も考えず婚約破棄しちゃったこと。


薮から今日俺が来るから来なよって言われて勇気を出して今日来たこと。

「だから今日みんなちょっと遅れて来たでしょ」

「…え??」

「みんな15分遅れて来てやるからって言ってみんな来たの7時15分なんだよ。
あんま遅れすぎると怪しまれるとか言ってたけどそんな心配なかったね(笑)」

「まじかよ……え、てことはみんなお前が俺好きなこと知ってんの??」

「ずっと知ってるよ、私が大学の時からみんな(笑)

でも本人には何も言わないでって言ってた。
私のこと匂わせるのもやめてって言ってたの。

本当はすごく会いたかったけど、会っちゃったらもう多分私自分のこと止められないと思ったから今日まで会わなかった。

ひろくん立派に芸能界生きていってるし、
私の行動でひろくんの未来が絶たれるようなことあったら本当に嫌だと思ったから…」


涙声で言葉を必死に伝えてくるAに
俺はただただ唖然とした。


こんなに俺のことを考えてくれてたのか、と。

今時こんな人がまだいてくれるのか、と。


告白しておきながら結婚はどうしような…と若干迷っていた自分を脳内ビンタ。


「A、俺絶対Aのこと幸せにする。
お前がよくわかってくれてるようにこんな職業だからさ、時間は少しかかるかもしれないけど
5年は待たせない。絶対結婚するから。」

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ジャニ姫 - おさ馴染みでも、それが久しぶりの再会で恋して互いに好きだったって分かって、「俺と結婚して下さい」ってプロポーズ。更には同棲生活まで、そんな恋愛するの、幸せですし、良いですよね。続き待ってます。 (2021年7月5日 1時) (レス) id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てしゃ | 作成日時:2021年6月30日 12時

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