INNOCENT DAYS ３

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「もしもし、Aちゃん？」


こんな時間にかかって来る電話の相手は、、、やっぱり高嗣で。


「うん。」


「遅い時間にゴメンね。」


ちょっとくぐもった低い声が耳を擽る。



「全然大丈夫だよ。」


「フフ………そっか。」



大丈夫に決まってる。


声が聞けただけで、、、もうこんなにドキドキしてる。



「今、メール見た。」


「うん。」


「まだ、起きてっかな？って思って。」


「うん。」


「………フフ、Aちゃん、さっきからうんばっか。」


「え？あ………ゴメン(笑)」


「ホントはもう寝てた？」


「ううん、違う違う。びっくりしただけ………今、テレビで見てた人から電話かかってきて。」


「何それ、フフ。」


ホントはね………今、すごーく逢いたいって思ってたところに、電話をかけて来てくれたことが嬉しくて。

なんか勝手に、胸がいっぱいになってただけ。



声を発したら、すぐにでも“逢いたい”って言ってしまいそうで。




若くって可愛い子ならまだしも。

こんな真夜中に、いい大人が高嗣を困らせるような一番の禁句ワード、ダメでしょ？


なのに、、、



「高嗣は？今、何してたの？」



「ん？仕事終わって、ミツとメシ食って今帰ってきたとこ。


メール見たら、、、逢いたくなって電話しちゃった。」




低い声でぼそぼそって照れたように、こんなこと言うなんてズルくない？


もしかしたら………きっと、お酒飲んでちょっと酔ってるのかな。



「高嗣………酔ってる？」


「ん？………ン〜ちょっとだけ。」



ほらね。



でも、、、なら私もいいかな？少しくらい。



「私もね、、、今すごく、逢いたいな〜って思ってた///。」


「………///。」



少しの沈黙。



「………………Aちゃん、ずりぃ///。」


ボソッて、ホントに小さく呟いた。



「だぁ〜〜〜！もう！酒飲まなければよかった！

そしたら今から逢いに行けたのに。」




胸がギューって苦しくなる。


酔ってる高嗣はいつもより素直で、、、ちょっとだけ子供みたいで。


私だって、今すぐにでも逢いたいのに。




「でもね、、、私…幸せだよ。


高嗣とただ一緒にご飯食べてるときも、
メールしてるときも
こうやって電話してるときも、

高嗣と出逢えて
本当に良かったなって思ってる………。」



「………どっかで聞いたセリフ///。」



「フフ…今ね、あの録画みてた。」



「………///。


あれ………俺の気持ちだから。」





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