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あまり使ったことのない合鍵をカバンから出す。
キーに着けた緑色のローラーチャームが揺れる。
電子キーでエントランスの鍵を解除して、今日の衣装なんかが入った大きなバッグをころころ転がしてエレベーターに乗った。
まるで旅行帰りか家出してきたみたいな私の姿………高嗣が見たら、びっくりするかな。
部屋のドアの前で深呼吸。
主のいない部屋に入るのは、やっぱりいろんな意味でドキドキする。
合鍵で、当たり前に解錠された扉を開ける。
すると、、、部屋の灯。
まだ帰ってないと思ってたけど、、、いるの?
「高嗣///………いるの?」
名前を呼んでみると、部屋の奥で人の気配を感じる。
「Aちゃん?」
声が聞こえて、バスタオルで髪をゴシゴシしながら高嗣が顔をのぞかせた。
「おかえり。」
私に向けられた、子供みたいに無防備な笑顔。
そして、たぶん高嗣は無意識で言った言葉………“いらっしゃい”じゃなくて“おかえり”が、何だか照れくさくて、たまらなく嬉しい。
「早かったね。今、シャワーしてた。」
穏やかな瞳。
優しい笑顔。
………だけど、、、!
「あの、、ね、、とりあえず早く何か着て!風邪ひいちゃう/////」
「クク、、ハイハイ。Aちゃんも早く中入れば?」
そう言って笑ってる高嗣は………シャワーから上がったばかりの上裸で、いきなりすぎて目のやり間に困る…///!
とりあえず、荷物を置いて高嗣の後に続いてリビングへ。
最近ずっとトレーニングして身体をつくってるから、痩せてるのに程よくついた筋肉が何だか艶めかしい。
そのままでいられたら、ちょっと刺激的すぎる。
それに最近少し髪が伸びて、濡れ髪のままでこっちを見つめられて、どうしていいかわかんなくなる私。
「Aちゃん………?」
「え?あ………あの、急に来てゴメンなさい///」
ドギマギして、真っ直ぐに目を見れずに、ちょっと俯き気味に答える。
「あーもー!だからー!いちいちそーゆーことで謝んないでってば。」
「、、、ごめん、、、って、あ!」
思わずまた謝っちゃたことに気付いて、苦笑いした私を………………高嗣が急に引っ張って、ギュって抱きしめた。
ハーって、ため息にも似た高嗣の吐息が、直接耳元にかかる。
「………高嗣?」
「フフ……もう………そういうとこ、やっぱりAちゃんだ。」
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めろん(プロフ) - ソフィアさん» ホントにホントに!とにかくいろいろが楽しみでドキドキわくわくです!!この所のニカソロの歌割り、私も嬉しく思ってました。素敵な歌声も魅力的なダンスも、もっと認められて欲しいですよね☆ (2019年3月2日 23時) (レス) id: e52504ed60 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - ふふふ、ほんと楽しみですよね!それに、最近の曲の中でのにかちゃんの歌割りが、よくて、あのハスキーな声が生きてるなーと感心してます。ツアーの発表も待ち遠しいですよね。 (2019年3月2日 7時) (レス) id: a0e87032e5 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - え?同じ町内の子が映画にご出演とは!しかもみっくんの(^^♪そろそろDIVERのお仕事来ないかな?(実は待ってる笑) (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ソフィアさん» コメントありがとうございます!私はホント、めったに泣かないタイプなので、ボロボロ泣いてしまった自分にびっくりしましたよ(笑)その位、心が温まる素敵な作品でしたね♪ (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - ニカちゃんの短髪、爽やかでかっこいい。ダイバーの北ニカも良かったねぇ。トラさん泣けました。明日又見に行く予定。ちなみに野良のボス猫の子は、同じ町内の子だよ。 (2019年2月20日 22時) (レス) id: 3a1ba1b625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろん | 作成日時:2018年12月12日 12時