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「え……?」
突然の話に、思わず朝食を食べる箸が一瞬止まる。
「今さら、、、そういうの全然考えてなかったんだけど。」
「そう……なの?」
「うん。木崎さんがね“結果だけじゃなくてこれまでとは違うアドバイスを受けることで、自分の演奏がより客観的に見えるようになるから経験を積んでみろ”って。
あ……もちろん、国内の小さなコンクールだけど。」
ピアノの事なんて全然わかんない俺。
「正直………迷ってるの。
今の生活でも充分、私なりにピアノに向き合えてるって思ってるし…。」
伏し目がちなAちゃんの瞳。
歳はいっこしか違わないはずなのに、初めて逢った時から、俺なんかよりずっとしっかりしていて大人びてて。
………なのにいつも何処か不安げで、それを隠す様に独りで頑張ってるAちゃんの事、ほっとけなくなった。
だけど、守りたい…なんて感じながら、実際は一緒にいていつも癒されてんのは俺の方で。
こんな風に自分の事、俺に相談してくれるのって……もしかして初めてじゃない?
そう思ったら、少しは頼りにされてんのかな?って嬉しくなる単純な俺。
「その、、、俺さ……コンクールとか、ピアノの事はよくわかんないからアレだけど………Aちゃんの弾くピアノ、好きだよ。」
俯き気味だったAちゃんが、ちょっと驚いたように顔を上げて俺の目をじっと見るから………ドギマギするじゃん。
「今………せっかく前向きにピアノの事頑張れてんなら、挑戦してみたらいいのに。」
「………///。」
「俺さ、自分の事だけど……やらないで後悔するよりは、失敗したとしてもチャレンジしてみた方がいいって、いつも思ってる。」
「うん。」
「ゴメン、ピアノの事わかんな過ぎて、話が自分の事になってるけど(笑)」
「ううん………ありがとう。」
Aちゃんが俺の目を見てふわっと笑った。
「なんかね、、、高嗣ならそう言ってくれるって、もしかしたら待ってたのかも。」
「え?」
「やっぱり不安で自信がなくて………どこかで、、、高嗣に背中、押してもらいたかったのかな///。」
そう言って、ちょっと恥ずかしそうにまた俯くAちゃん。
俺なんかの言う事でも、少しはAちゃんの力になれてる?
朝からちょっとほっこりした気持ちになって、やっぱりたまらなく………Aちゃんを愛しいと思った。
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めろん(プロフ) - ソフィアさん» ホントにホントに!とにかくいろいろが楽しみでドキドキわくわくです!!この所のニカソロの歌割り、私も嬉しく思ってました。素敵な歌声も魅力的なダンスも、もっと認められて欲しいですよね☆ (2019年3月2日 23時) (レス) id: e52504ed60 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - ふふふ、ほんと楽しみですよね!それに、最近の曲の中でのにかちゃんの歌割りが、よくて、あのハスキーな声が生きてるなーと感心してます。ツアーの発表も待ち遠しいですよね。 (2019年3月2日 7時) (レス) id: a0e87032e5 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - え?同じ町内の子が映画にご出演とは!しかもみっくんの(^^♪そろそろDIVERのお仕事来ないかな?(実は待ってる笑) (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ソフィアさん» コメントありがとうございます!私はホント、めったに泣かないタイプなので、ボロボロ泣いてしまった自分にびっくりしましたよ(笑)その位、心が温まる素敵な作品でしたね♪ (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - ニカちゃんの短髪、爽やかでかっこいい。ダイバーの北ニカも良かったねぇ。トラさん泣けました。明日又見に行く予定。ちなみに野良のボス猫の子は、同じ町内の子だよ。 (2019年2月20日 22時) (レス) id: 3a1ba1b625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろん | 作成日時:2018年12月12日 12時