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18* ページ19

Side Tamamori






「……宮田?」


「なに、玉」




波の方に歩いていって振り返ると、


ちょっと離れたところにいた宮田。




やっぱりちょっと汗かいちゃって、暑そうにペットボトルの水を飲んでた。





「俺達さぁ」


「うん」


「………」




宮田の持ってるペットボトルの水が、光を反射してキラキラしてる。


そのキラキラした液体が宮田の喉に流れていくのが、まるでスローモーションみたいに見えた。




「俺達、さ」


「うん、」




……なんていうつもりなんだろう、





俺達さぁ、恋人みたいじゃない。


俺達さぁ、恋人どうしになれるんじゃない。




.




俺さぁ、お前のこと好きなんだけど。




.



きっとこいつは困った顔をして、今よりさらにダラッダラ汗かいて、



「え?え?いやいや」



みたいなことをそりゃもうアタフタしながら言うんだろうな。





……でもきっと宮田はオッケーしてくれる。


俺が自分を好きでいることを、許してくれる。


もしかしたら、宮田も俺のことを好きになってくれるかもしれない。





「玉?何?」


「………」






……でも言わない。


そもそもそこまで分かってるんならもう言う意味がない。





だって俺は、ファントムだから。


同じ会社で働いてる宮田のことを巻き込むわけにいかない。





汚れた俺みたいになってほしくない。


俺に宮田は相応しくない。


俺は大事なものなんか作っちゃいけない。







……そうやって自分をどんどん追い詰めて、


会社潰して、ユウトを大学に行かせて。






そしたらやっと俺は解放されるはずだ。


「俺のせいで」って思うことはきっとなくなるんだ。






「好きだよ、宮田」



「え?声小さすぎて聞こえないよ」



「…………」







でもそれまで一体何年かかる?


ちゃんと言えるまで、どのくらいの間頑張ればいい?


宮田だって自分の人生があるんだ。






「なんだよ、言えよ」


「うぅん……あっ」


「え!玉!大丈夫?」







足の裏にズキンと痛みが走る。



宮田が走って寄ってきて、痛みの元を探したら鋭いガラスが刺さってた。









……その痛みが、まるで俺の幸せにストップをかけたみたいに、



それからの俺は、ファントムの仕事で多忙を極めるようになった。

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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 宮玉 , ノンリアル   
作品ジャンル:タレント
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ほか - 最新話まで一気に読ませていただきました(^^)りんごさんのペースでよいので是非この先を更新してほしいです!楽しみにしております! (2021年9月4日 21時) (レス) id: d8f5e0d33c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - まほままさん» まだ読んでいただけたなんて!嬉しいです…本当にありがとうございます! (2020年10月3日 23時) (レス) id: b136585c56 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - りんごさん、更新ありがとうございます!ここは更新されるたびに楽しみに読ませて頂いています!この先…ミヤは裕太を守って欲しいですね。更新のんびりゆっくりお待ちしていますね。 (2020年9月11日 4時) (レス) id: 5fd2e2f33b (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - まほままさん» 返信してなくてごめんなさい、ありがとうございます! (2019年7月26日 18時) (レス) id: f95f9b47d8 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - りんごさんこんばんは。ちゃんと読んでいますよ!お待ちしてましたから。大丈夫です、私ものんびりしてますから〜。やっとみっくんから解放された玉ちゃん…みやっちとうまくいくといいんですが…。まったりとお待ちしてます。 (2019年1月17日 21時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんご | 作成日時:2017年4月22日 18時

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