【霧崎第一】ダンス部員だった少女は転生トリップしたそうです【黒子のバスケ】

57.嫉妬とポカリ ページ22

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司会者が次々に賞をとったチームの名前を呼ぶ、みんなは笑顔で拍手を送る。それとは正反対に、眉間にシワを寄せる私





最後で最高の賞、最優秀賞のチームの名前がもうすぐ呼ばれる



司会者は、顔を紅潮させて興奮ぎみに言った




「＿＿＿＿＿＿＿最優秀賞は○○です！」




これだけなら、私は拍手を送るだけで
なんの感情も抱かなかったのかもしれない



だけど、そのあとに




＿＿＿＿＿バッ




観客席に突如あげられた「○○優勝」の文字。私の期待させた心が崩れるのは早かった。恐らく優勝チームの保護者が作ったものだろう、事前に準備してたんだろうなぁ。優勝するの分かってたから




「(…私だって)」




ダンスでは、賞をとる者以外順位が分からない。だから嫌なんだ、賞を取ってないもの同士で蔑みあって、見下して。




「(○○に入ってたら…)」




結局は周りのせいに、振り付けを決めたコーチのせいに、私だって教えてもらったらそれくらいできるって思ったり。





「○○の部長をしています、罪沢 Aです！」




○○チームの部長らしき人が、キラキラした笑顔で嬉しそうに言っているのを眺める





「(…うざ)」




優勝チームにさえ、敬う姿勢もせず
嫉妬したり




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高校生になって、近くの新設高校。誠凛高校に入学した。ダンスのために遠いところや勉強する気力もなくて、この高校に来たけどダンスとの関係を絶ちたくなくて、またダンス部に入った



そして、霧崎第一との交流があった
霧崎第一の部員を一人一人見ていくと、普通の顔なのにやけに印象に残った顔があった




「(…罪沢 A。)」




あのキラキラとした笑顔が、勝つのを分かっていてあげられた文字が、自分のチームの勝つ気の無さが、頭のなかでグルグルと回った




そして、誠凛の演技が終わった。コーチは怒ってた。昨日やっと全部できたところなのに合わせられるわけないのに




納得のいかない交流が終わってから、罪沢が彼方のチームメイトと話しているのを見た



中学のとき、「自分とは違う」ていう線を引いて遠い存在にしていた、あの罪沢 Aが年相応の笑顔で笑っている


今まで遠かった罪沢が近くなった気がして、それと同時に同い年になのに、という嫉妬を覚えた




それで、肩がぶつかったからポカリを罪沢にかけた。後悔も反省もしていない

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