121 第1部/ DDD ページ21
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ステージ横で、バカみたいだと、自分を嘲笑う。
ふらふらになっている天祥院英智を見て、隣で勝利を掲げるスバルを見て。
連れられて来てステージに立った勝利の女神は、笑っている。
そう、彼女は勝利の女神だ。
( …私は、“引き立て役” )
特別扱いされてるだなんて、ズルいだなんて誰に向かって言っていたのか。本当に特別扱いされたのは、あの子だ。
あの子を中心に全部が回っていたんだ。
零先輩も渉くんも奏汰くんも、同じ衣装を纏うユニットメンバーに囲まれて楽しそうに笑っている。
これで革命が終わりを告げるのだろう。ハッピーエンドだ。
そしてまた、Aは見ているだけ。
「A、探したヨ」
「…夏目」
「…またそんな顔してたノ。どうしてキミはずっと泣いてるんだろうネ」
「夏目、私…」
「今日の来客数を知ってル? 過去最多だってサ。
ここにいる人達だってAを見に来テ、そのまま来た人もいるヨ。…キミはすごい子なのニ、キミがいちばん自分を理解してなイ」
眉を下げて困ったように笑う夏目。
Aの考えている事すべてを知っているような口ぶりで、何も言わせないまま喋り続けた。
「相手は立っているだけで勝てるほど弱小だったのニ、5回戦まで1度も手を抜かずに歌い切っタ。全力でファンを楽しませタ」
「…っ」
「全部見てタ、よく頑張ったネ。…キミが苦しむ必要は何一つないんだヨ」
「…それでも、それでも苦しいの。私は…私が望むのは…っ！」
「── 夏目くん」
夏目の後ろから出てきたのは、青葉先輩と黄色い髪型の男の子。
Aは、それを見て言葉を失った。
( …なにそれ、その、衣装 )
「お待たせしました。行きましょう」
「ししょ〜！ゴメンナサイ、宙が衣装を着るのに時間がかかって遅くなりました！」
お揃いの衣装を纏っているということで、Aは夏目がこの2人とユニットを組んでいることを察してしまった。
宗くんはみかと。他の4人も今、ユニットを組んで仲間ができている。
Aだけがひとりぼっちだと、気づいてしまった。
「A、ボクらと一緒に」
「嘘つき」
「…」
「私が苦しんでるのは全部、みんなのせいだよ…?」
苦しむ必要がないなんて嘘、つかないでよ。
いつだって傷つけてくるのは“
「そばにいてくれないくせに、そんな嘘言わないでよ！」
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
