115 第1部/ 迷子の案内 ページ15
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『前の交渉相手とトラブルが起こりました。遅れます。』とメールが来て、校門に到着したAはもっと早く言ってくれとため息をついた。
マネージャーさんはこういう形の残るメールや電話はいつも敬語で連絡してくる。たまに崩れることもあるが、イライラしてるんだろうなぁ。
とはいえ、マネージャーさんが交渉にトラブルを起こすのは珍しい。
口が上手いから常に自分と相手が平等に利益を得られるような策を提示できる。プラス2割遠回しに自分の得へ行くようにもしているのだ。
恐らくAのマネージャーにつくことになったのは、そういうところからだと思われる。
( それにしても、どうしようかな )
教室に戻ってもいいけれど、あんな大袈裟に見送られては戻りずらいし。スバルのせいで。
適当にそこら辺のベンチでも座って待ってるか。
昼休みだと言うのに外にはあまり人がおらず、みんな教室で食べているみたいだ。またはガーデンテラスか…。
Aはベンチに座って少しぼうっとしてから、欠伸をした。
今日も疲れた。だけど今日は身体的に疲れてしまった。
体育なんて久しぶりだったし、そもそもサッカーも走ったのも久しぶりだった。
サッカーは施設の小さい子たちと遊ぶ流れで自然と身についたもので、軽いお遊び試合ならAも男子と混ざってできるだろう。
そうこう考えているうちに、うと…うと…と船を漕ぎ、あっという間に夢の中へ沈んでいってしまった。
__「……ゃんは、お姉ちゃん…僕は家族がいないから……」
__「行っちゃうの…? おれ寂しいよ、」
__「お姉ちゃん！また遊びに来てねー！」
「Aちゃん」
「…っ！ぁ、え…? 」
「おはよ、Aちゃん」
「あ、…薫くん」
優しい笑顔の薫くん。Aの兄みたいな存在の。
( …びっくりした、零先輩かと思った )
いつもは髪を結んでいるのに、今日は下ろしているみたいだ。そういえばこの2人、髪の長さも同じくらいでシルエットが似てるような。
「登校したらこんな所に君がいたから驚いたよ」
「ごめん…マネージャーさん待ってたら寝てたみたい。…今何時か分かる?」
「今はー…30分前かな」
ということはまだ５分くらいしか経ってないのか。
「……」
「あはは、目がしぱしぱする? 眠そうでかわいい」
「かわいい…」
「…っあ、ごめん嫌だった? Aちゃんはかっこいい方が嬉しいよね、ごめん」
「……」
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
