76、機転 ページ41
ナツキside
恐怖で動けないナツキを救ったのは、聞き慣れた優しいトウマの声だった。
彼の声が聞こえた瞬間、目に見えなくても間違えるはずのない、幼馴染みの優しい声。
昔は、優しすぎて頼りないそんな声だったけど、今はそれがとても頼もしく聞こえた。
トウマたち、助けにきてくれたんだ。
私のために手慣れであろう誘拐犯たちに殴り込みに行くなんて、無茶しすぎだよ。
ことが済んだら、文句言ってやる。あーでも、私の方がお説教くらいそうだなぁ。
トウマの説教長いんだよなぁ。でも、それが聞けるだけで、今は安心するかも。
そう思うナツキの瞳は、目隠しのせいで周りからは見えないが、涙ぐんでいた。
そんな風に安心していられるのも束の間だった。最初こそ、優勢にことを運べていたが、背後からの襲撃により、トウマたちは一気に立場が逆転する。
嘘っ！？どうしよう、トウマたちまでもあいつらに捕まっちゃう！
考えて、考えるのよ、トウマたちを助ける方法を！
ナツキが必死に思考を巡らせると、一つの方法を思いつく。
そうだよ、歌だ。私が歌えばあいつらの動きを止められる！
これならトウマたちを助けられる！
一呼吸起き、ナツキは静かに歌い出す。
ナツキ「、、、♩泣かないことが強いことなんて誰が言ったの？思い切り泣いて、ほら顔をあげて」
トウマ「ナツキ？」
誘拐犯Ｅ「なんだ？」
誘拐犯B「はっ、ついに恐怖からか、可笑しくなっちまったのか。」
突然歌い出したナツキに周りは困惑し、誘拐犯の一人はナツキの行動を嘲笑う。
しかし、すぐにそのナツキの行動の意味があらわになる。ナツキの歌を聴いた相手のポケモンたちが次々と眠り出したのだ。
誘拐犯Ｅ「は？どうなってやがる。アリアドス、起きろ！」
誘拐犯B「テメェ！巫山戯た真似しやがって！」
ポケモンたちが眠り出した原因がナツキだとわかると、誘拐犯の一人がナツキに逆上して殴りかかろうとする。しかし、その拳がナツキに降りかかることはなかった。
？「ゴチルゼル、サイコキネシス！」
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水無月 夜深(プロフ) - 更新頑張ってくださいさん» コメントありがとうございます。頑張ります！、、、でいいのかな？ (2019年6月27日 15時) (
レス) id: 876c58e39e (このIDを非表示/違反報告)
更新頑張ってください - みさみさ (2019年6月27日 12時) (携帯から) (レス) id: 6d421c109e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 夜深 | 作成日時：2019年5月27日 15時
