65、昔話【迷子】 ページ30
トウマ「ううぅ、、、かあさぁん、とおさぁん、、。」
森の中、少年“トウマ”うずくまり、泣いていた。
いじめっ子たちに、いなくなった父からもらった大切な帽子を取られ、それを森の中に隠されてしまった。トウマは帽子を探すために一人森の中に入り、帰り道がわからなくなっていた。
トウマ「ううぅぅ、ここ、まわりにポケモンたちもいないし、、、どうしよぅ、、」
トウマが困り果てていると、その心境を表すように、陽が傾き始め、辺りも暗くなり始めた。
トウマ「ううぅ、、、ナツキちゃん、、、」
?「トウマ!」
トウマが力なくそう呟いた時、何処からか聞き慣れた声が聞こえた。
トウマ「ナツキちゃん?」
トウマが声に気づき、顔を上げると、泥だらけで所々傷がある、ナツキが太陽のような笑顔を向け、手を伸ばしていた。その反対の手には、トウマが取られた大切な帽子が握られていた。
ナツキ「やっとみつけた!はやくかえろう。みんなしんぱいしてたんだよ。」
トウマ「う、あぁ、ナツキ、ちゃん、、!っそのぼうし!」
ナツキの姿を確認して、安心したトウマは、彼女の持つ帽子を指差して、震える声で聞く。
ナツキ「ああ、これ?トウマのたいせつなものなんでしょ。だめだよ、ちゃんとだいじにしなきゃ!それに!またあいつらにとられたら、わたしがあいつらとっちめてやるんだから!」
そう言うナツキは、誇らしそうに仁王立ちして胸を叩き、ニカッと笑う。その笑顔につられてトウマも表情を明るくし、頷く。
ナツキ「よしっ!じゃ、はやくかえらないとね。トウマ、わたしかえりみちわからないから、ポケモンにきけない?」
予想外の言葉にトウマはキョトンとする。
トウマ「え?わからないの?」
ナツキ「うん!トウマとあえればかえれるとおもったから!」
トウマ「うっうぅ、がんばってみるよ、、。」
そう言われてトウマは耳を澄ませる。
トウマ「!、、こっちからポケモンのこえがきこえる。だから、たぶんこっち。」
トウマが遠くのポケモンの声を聞き取り、その方向を指差す。
ナツキ「おお!すごーい!はやくいこ!」
ナツキはトウマの手を取り、その方向に走る。そして、トウマを探す大人たちに保護された。
トウマは少し怒られた後、母親に抱きしめられ、ナツキは母から拳骨を受け、叱られていた。
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水無月 夜深(プロフ) - 更新頑張ってくださいさん» コメントありがとうございます。頑張ります!、、、でいいのかな? (2019年6月27日 15時) (レス) id: 876c58e39e (このIDを非表示/違反報告)
更新頑張ってください - みさみさ (2019年6月27日 12時) (携帯から) (レス) id: 6d421c109e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月 夜深 | 作成日時:2019年5月27日 15時