玉子焼きは幸せの味 ページ5
世間のお弁当にとって代表となるのは卵焼き。
どのお弁当にも必ず入っている。
関東ならば砂糖やみりんの入った甘い卵焼き、でも関西は出汁巻かもしくは卵焼きに醤油。
家族の数だけ卵焼きの数がある。
ちなみに私の大好物は出汁の聞いた卵焼き。
「出汁は昆布と鰹の黄金比率。完璧だわ」
玉子は知り合いの農家さんに分けていただいた新鮮なもの。
おかずはきんぴらごぼうに鮭の西京焼き。
里芋に煮っころがしに小松菜と揚げのお浸しに海老天。
純和風のお弁当の出来上がり。
「Aさん！」
「松田さん」
「弁当は！」
「どうぞ」
約束の時間よりも早くに現れた松田さんに一週間分のお弁当を差し出す。
松田さんは現在警察学校に通っているらしい。
食堂もあるらしいのだけど、私に弁当を作って欲しいと言われた。
「これ一週間分」
「一万円？これいじゃあ世界一高いお弁当です」
「その代わり弁当これからよろしく」
失業の身としては嬉しいけど、まだ学生ならお金だって大変だわ。
「そんなに言うなら週末飯食わして」
「それは構いませんが」
何で私の家？
外食したら良いのに。
「俺好きなんだ」
「は？」
「アンタの作った料理が…俺はアンタの料理の虜だ」
私の料理か。
というか松田さんってかなり天然なんだ。
世の女性をどれだけ泣かして来たんだろうか。
「隣町に美味しいフレンチがありますが」
「ああ？最近できたドバドバソースかけたマズイ店か」
「は？」
マズイ？
隣町にできたお店は私が元いた会社が力を入れて経営に携わっているはずだ。
「あれはないな。食材が暴れ回っているだろ」
「暴れ…」
踊っているの間違いじゃない？
「俺はこっちがいい」
「そーですか」
私の元婚約者がメニューの考案も任されているんだけど大丈夫だろうか？
「なぁ、卵焼き味見していい？」
「あの…お弁当をここで食べても意味ないんですけど」
「今食べたい」
結局待ちきれなかった松田さんは卵焼きの試食会となり。
残った卵焼きをタッパに入れてそのままスキップをしながら帰って行った。
「残念なイケメンだな」
外見はすごくかっこいいのにギャップがすごい。
でもいい人だと思った私は松田さんの事が好きになった。
うん、人としての意味でだけど。
でも翌日。
「Aさん飯食わして」
「ひぃ！松田さん！」
顔に傷を作り現れた松田さんに私は悲鳴を上げた。
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sao - 陣平さん夢主ちゃんの料理好きすぎでしょwでもそんな陣平さんもいいですねぇ〜(*´ω｀*)なんかほっこりします！続きが気になりますので更新頑張って下さい！ (2023年5月4日 18時) (
レス) id: 7b6a4e5022 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 初めまして、続きがかなり気になりますがまったり更新を待ってます(*´-｀*)ゞこれからも応援してます(*´-`) (2023年5月3日 20時) (レス) @page13 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています🥰 (2023年4月26日 3時) (レス) @page13 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな。 - とっても面白いです！続き楽しみにしてますね！☺️ (2023年4月8日 9時) (レス) @page13 id: 1250f6601a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名前変換機能を是非ともつけて欲しいです！何時も楽しく拝見させていただいてます！！ (2023年3月28日 11時) (レス) @page10 id: a11b555e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ししゃも | 作成日時：2023年3月25日 23時
