旅行 ページ23
「取ったぞぉぉぉ!!」
お笑い芸人の決めセリフを放ちながら私は現在海の男になりました。
「お嬢様!!」
「よし、もう一匹!」
絞り鉢巻を頭に巻いて気合を入れる。
「わぁぁ!危ないってAちゃん!」
「身を乗り出すなよ。本当にドボンになるぞ」
傍には危な●刑事の二人。
久しぶりの遠出に私はハイテンションだった。
「色気がねぇな…」
「ああ」
ずっと部屋の中にで引きこもっていたから外の空気が美味しい。
それに誰かの目も気にすることもない。
現在私は小豆島に来ている。
療養もかねて温泉旅行に来ているのだが、気軽に旅行でさえできず護衛を連れて行くように言われるも。
目立つし楽しめない。
そこで白羽の矢が立ったのがこの二人。
素行の悪さはあれど腕は確かだと言うことで同行してもらった。
フィリーネはもちろんついて来たのだけど。
「さぁ、魚を焼くわよ」
「お嬢様、何を…」
「何って包丁を研いでいるのよ」
久しぶりにこの感覚良いわ。
包丁を研ぐ音を聞くとぞくぞくしちゃう。
「お前、一応お嬢様だろ」
「大丈夫なの?」
松田さんと萩原さんが不安を抱くも…
「うわぁ、すげぇ」
「あっという間に三枚おろし」
完璧な三枚おろしの出来上がり。
「ふふっ…こっちは刺身よ!新鮮な魚はやっぱ刺身よね」
味見に醬油をタラシて一口。
「くっ!美味しいわ…これぞ至福の時」
「ああ、お淑やかなお嬢様が…なんてこと」
東都から遠く離れた島に知り合いがいるわけもなく、開放的になれてラッキー。
しかもここは早乙女家のプライベートビーチ。
人目を気にしなくていいし、天国だわ。
「はぁー…息ができる」
ずっと窮屈な生活を強いられて来た。
加地家は皇族の血筋だということから格式や窮屈なしきたりを強いられていた。
お母様の実家も名門貴族であるけど何もない時はゆったりした服を着せてもらい自由にさせてもらったのに、格式だけはいい加地家はこれ見よがしに自分達の型に嵌めようとして自由はなかった。
「Aちゃん、そんなに窮屈だったの?」
「顔が別人だな」
萩原さんと松田さんは未だに目を疑う。
「長い間缶詰の生活だったので」
「「缶詰?」」
今にして思えば婚約破棄して正解よね。
人形として一生を過ごすよりもこうして自由に過ごせるほうがいい…
でも自由なのは一時で、降谷さんと正式に婚約したら破滅まっしぐらなので何としても婚約解消をしないとね!!
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まみこ(プロフ) - おもしろいです、更新頑張ってくださいです!! (2022年8月31日 4時) (レス) @page27 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 面白いです!続きが気になります。 (2020年6月7日 2時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ポテと(プロフ) - 面白いです!!更新がんばってください!! (2020年1月21日 9時) (レス) id: 82c559de23 (このIDを非表示/違反報告)
MAICO - すいませぇぇん!!お相手書いていました。よく最初を読んでなかったものですいません、 、以後お言葉には気おつけます、、、、あはは (2019年12月3日 21時) (レス) id: 164c86cd11 (このIDを非表示/違反報告)
MAICO - 最高です。物語は、自分で決めているからね...でも凄く面白いし、すぐ読みたくなるし、とにかく好きです!更新是非楽しみに待っています!!頑張って下さい!ちなみに、オチはきまってますかね??秘密だったら楽しみにしています!更新頑張って下さい!!!!!(うるちゃい) (2019年12月3日 21時) (レス) id: 164c86cd11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししゃも | 作成日時:2019年11月3日 16時