【名探偵コナン】降谷零に寵愛された理由

お母様はチート ページ18

私の母、エステリーゼはチートだった。
イギリスの貴族出身で元は侯爵家。

貴族の家格ももちろんの事ながらエリザベス女王に直接謁見が許されている。

日本と違い英国の王室はそれほど厳しい制約がなく王族に謁見を賜るのは難しくないがプライベートに会うことが許される貴族は少ない。

イギリスの貴族のお茶会でも有力は夫人を招きご機嫌を取ることが最も出世する方法だった。

お母様がお茶会に参加し、お墨付きを与えれば影響力を持ち。
またその逆もしかりだった。

日本でも同じだ。
名門華族でも影響力は強いのだから。


「随分と舐めた真似をしてくれたようね」

「おっ…お母様」

「言っておきますけど、加担した馬鹿息子も同罪です。早々にあの馬鹿には反省してもらいます」

馬鹿息子というのは私の弟であり早乙女の跡継ぎにな予定だった人物。

早乙女理人。
私の弟であり、愛理(ヒロイン)の取り巻きの一人となった。

「姉に暴力行為をした非常識で頭が空っぽの馬鹿の取り巻きになるとはどこまで馬鹿なの？前から短慮だと思っていたけど…あれには廃嫡をします」

「えっ…お母様！」

「本来なら私が手を下すところですが我が子ゆえに情けをかけます」

それって情けというのか。
こうなってしまえば理人は早乙女家から援助は絶たれてしまうだろう。

まだ学生の身であるあの子は卒業後独立をしなくてはならない。

これまで温室育つでぬくぬくと育ってきたあの子はどうなるか。

「お母様、この度の騒動は私の愚かさ故です」

私は全く悪くないと言うわけではないので弟一人を悪者にするのは気が引ける。

「私が愛理様に嫉妬をしたからこうなったのです。淑女たる者として恥ずべき行動をしてしまいました」

「Aちゃん、貴方は確かに考えが足りなかったけれど…婚約者に浮気をされあげくの果て学園でさらし者にされてきたのよ」

「俺からすれば君は筋を通したと思うがな」

学園で彼女にしたことと言えばマナー違反をしたことへの注意ぐらいだ。


後は場を弁えるように厳しく言ったことぐらいだけど、周りはそう受け取らなかった。

後は嵌められたと言っても過言ではない。

「貴方はこれまで血のにじむような努力をして来たわ…体が弱いと言うのに」

「Aの気持ちを踏みにじったのはあの男だ。そして弟であるあれも同罪だ」

身内ならば真っ先に姉の味方になるはずが、真っ先に敵に回ったの傷ついたけど。

鬼→←ブリザード

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す