[続] 私の王子様 2 - Yuta.Kishi -

058 K side ページ8

.





「なぁ、Aさんって結構よくね？」


「わかる。白石さんは可愛いって感じだけど

どちらかと言うとAさんは美人だよな。」





.





最近よく聞くAの名前





.





.





.





文化祭の実行委員をしているAは


前よりクラスの子と話せてるみたいで


安心したのと同時に





.





少し優越感があった





.





.





その美人なA、


俺の彼女なんだけどな、って





.





.





別に隠してる訳じゃないけど


わざわざ聞かれる事もないし


第一、Aは恥ずかしがりそうだから


廉以外は知らない





.





本当は大声で自慢してやりてぇくらいだけど





.





.





.





.





でも最近お互い忙しくて


直接話す事も


電話やLINEでさえあまりしてない





.





俺と違ってAは


家事もしないといけないのはわかってるけど


ちょっと寂しいなぁ、なんて思ったり





.





.





.





.





「彼氏いんのかなぁ？」


「あー、どうだろ？

わかんねぇよなぁ。」





.





ふっ、俺だよ


なんて心の中で返事をする





.





.





「でも、永瀬といい感じだよな。」





.





.





...........は？





.





.





「あああぁ、永瀬とか一生適わねぇ！

まぁでも仕方ないか。

お似合いだよな。」





.





クラスの男子たちの話してる内容が


頭の中を回る





.





.





お似合い？


Aと廉が？





.





まぁ確かに


夏休みで大分仲良くなったし


息ぴったりだと思う...けど...





.





.





.





ちらっとAの方を見ると


廉と何やら話をしていた





.





文化祭の事って見たらわかる





.





.





.





でもさ、距離近くねぇか！？


仲良すぎじゃね！？





.





.





廉の隣で笑うAはとても可愛くて





.





その笑顔が俺に向けられて無いことに


初めて少しモヤっとした





.

059 K side→←057

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す