[続] 私の王子様 2 - Yuta.Kishi -

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「悪いけど、

俺は今回実行委員やから無理やで。」





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当の本人はあっさり断る





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...もしかしてそれが目的で


実行委員になった？





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まぁ、それはいいけど


女の子たちの絶望的な顔....






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そうなれば誰が王子様役をやるの....





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「あ、あの...、」






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白石さんが


少し躊躇しながら手を挙げる





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「岸くん....、がいいかな....。」





『....え？』





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その一言に固まってしまった私






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でもクラスの皆は


私達が付き合ってる事を知らない訳で





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「あー、確かに岸イケメンだよな。」


「黙ってたらな。」


「廉くんの次にね笑。」





「おい！

褒めるか貶すかどっちかにしてくれよ笑。」





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どんどん


優太くんが王子様役をやる方向にもっていかれる





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「いいかな？岸くん。」





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白石さんは優太くんに聞く





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...お願い、断って


嫌だよ、






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「いいぜ！一緒に頑張ろうな！」





『......。』





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ねえ優太くん


どうしてそんなに綺麗な瞳で白石さんを見つめるの





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私の中の黒い感情が湧き上がってくる





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「大丈夫か？」





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黙ったままの私に


廉くんは誰にバレないように耳打ちしてきた





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『.....うん。』





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私は震える指先で黒板に


"王子様役 岸優太" と書いた





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私は付き合ってるだけで満足


優太くんが彼氏なんて勿体ないくらい





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そう自分に言い聞かせ続けて


他の役を決めて今日のLHRは終了した





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