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辰哉side
今日で、５日目。
真っ白だったAの顔色も
少しずつ良くなっている。
今病室にいるのは俺だけ。
辰哉
「Aさんいつまで寝てるんですかー、
そろそろ起きてくれないかな−？」
辰哉
「もうそろそろさ、
戻ってきてくれても良くない、？」
正直、今はAの気持ち次第で
どっちにも転がると思うんだよね。
まぁ、あくまでも俺の考え方だけど。
Aがまだ生きたいのなら、戻ってきてくれる。
Aがこの世の中から消える事を望んでいるなら…
、、もう帰ってこないんだと思う。
お医者さんには
「もう目を覚ましても良い頃なんですけどね」
って言われてて、焦ってるのも事実。
Aのことを失いたくない。
ずっと心配で、家に帰っても落ち着かなくて。
俺も結構精神的にきてるし、みんなもそうだと思う。
一人になると嫌なほうにばっかり考えちゃう、
A
「…ぁ、、」
辰哉
「、え？」
A
「、ぁ、、やだ、やだの…！」
辰哉
「A！ねぇっ！A！！」
A
「、、やだ、！ご、めんなさ、！
ごめんなさい、！」
辰哉
「、っ、ナースコール、！」
「Aさーん？
深呼吸しましょうね。
お兄さん一回外出ててもらっても良いですか」
辰哉
「、…っはい、」
Aは焦点の合っていない目で
やだ、と繰り返した。
そして、「ごめんなさい」とも。
何に対してそんなに
怯えているのか分からない。
きっとここからの道のりも長いな、なんて
思った瞬間だった。
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作者名：まっちゃ | 作成日時：2022年1月12日 20時
