心の中に (ページ38)

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大介side

A、もう眠りはじめて３日だよ？

こんなに俺らが苦しんでいても、

世の中は動いてる。

仕事も学校も、普段通りに動いてる。

でも我が家は、普段通りに動けなかった。

辰にぃは出勤したものの仕事に手が着かず、

同僚の方に強制的に早退させられて帰って来た。

俺は山田先生に相談して

１週間の休みをもらった。

涼太は病院に居る組にお弁当を

届けてくれたけど、少し焦げてた。

照はジムの利用者さんに心配されて強制帰宅。

康二は元々仕事はしばらくお休みだったみたいだけど、

Aの病室でずっと泣いてる。

蓮は学校あったけど休んで、

Aの手をずっと握ってて。

真都は学校には行ったものの心ここにあらずで

先生方みんなに心配されて強制早退。

蓮
「Aー？にぃ達みんな待ってるよ。
　ちゃんと起きてよ？」

康二
「A起きてくれんと俺の体の水分
　無くなってまうなぁ」

ずっと声をかけ続けている２人。

この思いはきっとAに届いてる。

だから、きっと、

ちゃんと戻ってきてくれると思うんだ。

大介
「ねぇ？Aと一緒に昔よく行ってた
　大きい公園あるじゃん？
　俺さ、またAと一緒に行きたいんだ。」

康二
「良いなぁ、１０人みんなで行こうな」

気のせいかもしれないけれど、
Aが少し反応してくれた。

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