心の中に (ページ16)

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山田
「最近は翔太くんから見てどうですか？」

翔太
「がんばって、生きててくれてるんだって、
　最近すごく思うんです、ぜったいしんどいのに、」

山田
「どうしてそう思いますか、？」

翔太
「多分、リスカしてて…、
　まだ実際にしてるとこ見たわけではないので、
　何とも言えないんすけど、
　それっぽい傷がけっこうあって。」

山田
「他のお兄さんには言いました？」

翔太
「いや、言ってません。
　まだ、決まった訳じゃないんで。」

山田
「そうですか、、」

翔太
「でも俺はリスカは辞めなくて
　いいんじゃないかと思ってて、」

山田
「確かに無理に辞めさせるのは良くないんです。
　でもそのまま続けるって言うのも危ないんですよね。
　僕が見てきた方々は最初は浅かった傷も、
　やればやるほど深くなっていきますし、
　命に関わってきます。」

翔太
「そう、ですよね…
　みんなで共有しといた方がいいですか？」

山田
「自傷をしてる可能性があるのは
　頭の片隅に置いておいた方がいいかもしれません。
　本人に確認しようとしたり、
　問い詰めたりするのは良くないので、
　あくまでも片隅に置いておく程度くらいでいいと思います。」

翔太
「なるほど、、じゃあ情報共有はしておきます。」

山田
「お願いします。あと何かありますか？」

翔太
「だいじょうぶです、」

山田
「じゃあ戻りましょうか。」

山田
「今日もいつもと同じお薬出すから毎日飲んでね。」

A
「、、うん。」

山田
「多分明日の夕方くらいには郵便受けに
　入ってると思うから、確認してみてね」

A
「、わかりました、」

山田
「じゃあ、俺はこれで。」

翔太
「ありがとうございました」

A
「…っありがとう、、ございました」

山田
「大介はまた明日。」

大介
「はーい」

Aいつもより山田先生とお話しできてた！

こうやって目に見えると

成長してんだなっていうか、

良い方向に向かってるんだなって思えるよね。

普通に日常生活を送れるまでは

まだ時間がかかるかもしれないけど、

Aのペースでゆっくり進んで欲しいな。

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