教えて、結び方 2 (ページ35)

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てっきりお兄ちゃーんAちゃん来たよー！って言われるかと思ったのにビックリ

「⋯⋯⋯私がコソコソ来てるのバレてる？」

なんて鋭い小学6年生だ

というか、急に来て驚かせちゃって心臓止まったらどうしよう、だなんて

縁起でもないことを考えながらそうっと階段を登った

Yuseiと書かれたネームプレートが掛かった1番奥の部屋

何度も来ているのにやっぱり緊張する

コンコン、と音を鳴らすと

⋯ん、えいさ？と掠れた声が聞こえる

ドアを開けて部屋に入ると、腕を目の上に乗せて辛そうな長瀬くんがいた

ベッドの近くに寄り、しゃがんで、

「⋯看病しに来ました」

そう驚かせないように、そっと言った、

つもりだったけど

目の前にいる長瀬くんは思い切り腕を下ろしながら体を起こしてえぇ！？と大声を出した

「あ、あえっとごめんその！心配で来ちゃった、ごめん」

長瀬「⋯はぁ⋯え、ハァハァ⋯⋯ゆ、夢？これ」

長瀬くん息上がってる、私ったら病人の息をあげてどうする

「突然で本当ごめん！でもやっぱり心配で、てか、い、１回落ち着こ」

長瀬「無理無理無理無理無理」

「わ、私、看病しに来たの！だから１回ベッド寝っ転がって、ね？」

長瀬「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯はい」

そう言って素直にベッドに寝転がってくれた長瀬くん

顔赤い、やっぱり熱結構出てるのかな

冷えピタは既に温くなっていて、首元も汗だくだった

「冷えピタ変えるね？冷たいけど我慢してね」

長瀬「⋯⋯⋯ん、」

タオルを取り出して首元に持っていくと

俯きがちに大人しくしている長瀬くんがいて

なんか、ん、なんだこれ

顔赤いし、いつも私をからかってくる長瀬くんじゃなくて何だか余裕が無さそうで

え、なにこれ

何かぶっ刺さる⋯⋯⋯

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