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着替えてからそろそろと部屋を出てこうとするとして、少し立ち止まって、いややっぱりと思い直してクロロスに話しかけた。
「あの、」
ん？と微笑まれてやっぱりなんでもないと言い直しそうになるのを堪えた。俺を見て上半身の半分くらいの丈のジャケットを脱いでクロロスはおはなしでもしようか、といたずらっぽく笑う。こくこくと頷くことしかできなくてテーブルを挟んで座ると、話を始めてくれたのもその人だった。
「大変だったねえ、びっくりしたでしょ」
「うん……でもあんまり悲しくない」
「まだびっくりしたまんまって感じかもね……今日いっぱいヒーロー来てるけど好きなヒーローとか見つけられた？」
「…………」
「どうした少年？いなかった？」
「……おれ、ヒーローになりたくて……」
突然何言ってんだ！？って自分でも思ったけど、これを逃したらまた話せる日なんて来ないと思って、話の流れを切って話し始めてしまった。それでも何も言わずにこの人はいいねえと笑ってくれた。
「デクがすきで……でも、おれの個性、あんな強くなれるやつじゃなくて、でも、ヒーローになりたくて」
「そんなことで悩んでるのか！」
そんなこと……正直ショックだった。そんなこと……そんなことって……おれの中ではずっと悩んでることなのに、言葉に詰まったおれを見てクロロスはいや、ちょっと言葉がだめだったね、と苦笑いした。
「私は、デクが高校生のときに初めて会ったけど、これはね……秘密だよ？誰にも言っちゃだめ、分かった？」
あんまりにも真剣な顔で言われるから物怖じして返事ができなかったけど、それも構わずにその人はデクの高校生の時の話をすこし、してくれた。
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少しだけのつもりだったのに叔母さんがクロロスを呼びに来た時には空は赤っぽくなっていて、いっぱい来ていた人たちもベランダから下を見るとだいぶん少なくなっていた。楽しくないだろうから、と渡されたテレビゲームをして時間を潰そうとセットしていると、クロロスは最後に一つだけおれに言った。
「夢を変えるのも悪くないしそのまま頑張るのも悪くないけど、君がヒーローになったらその時は一緒に、仕事をしようか」
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無気力感(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてとても嬉しいです〜！シリ…もある……？ない…？いやもうそれはよくわからない……笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年3月26日 22時) (
レス) id: b33f570211 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 面白くて一気に読ませて頂きました！かっちゃんの日記萌えます(*´艸｀*) 日記をつけてる意味などを考えると、シリアスな展開もあるのかな…？なんてハラハラしつつも、かっちゃんとの日常にときめきます(*´ω｀*) (2019年3月14日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力感 | 作成日時：2018年11月20日 15時
