君と僕 3

あれから3年 ページ15

気が付けば

余命を宣告されてから3年たった




医師からお墨付きがもらえたほど君は回復して

元気に大好きな音楽の仕事をみんなとして

新しい名前で顔を出さないようにデビューして

早くもトップアーティストの仲間入りをした

智にぃは大きな絵の賞を貰って一躍時の人になった




僕が野球してる間にみんなは着実に第二の人生を満喫してる

僕はメジャー2年目に入って

ケガで出遅れたけど充実した野球生活をしてる




最近

君がアリゾナに家を買うと言い出してｗ

何でも印税での収入がすごいことになってたらしくて

野球場1面とブルペンを付けて

でっかい家を建ててるｗ

エンゼルスのキャンプ地から車で30分ぐらいで着くらしい

家の中にはトレーニングルーム

トレーニング用のプール

音楽スタジオ

智にぃのアトリエ

が出来るらしい・・・

もちろんみんなの部屋も！









今、楽しく幸せに過ごせているけど

僕はこの3年間怖くてたまらなかった

兄さん達からの電話がくると

呼び出しの電話なんじゃないかって

いつもヒヤヒヤしてた



ふと

君がいなくなっちゃうんじゃないかって

僕の手の届かないところに行ってしまいそうで・・・




それに

夫婦なのに傍にいてあげられないことにいつも葛藤してた




でも

君の笑顔が、君の言葉が

僕を救ってくれた


忙しいのに来てくれてありがとうって


いつも僕の心配ばかりして








いくら医師からのお墨付きをもらったからって

君がいつか僕の前からいなくなるよう気がして

僕はまだ怖い

あと残された時間がどれだけあるかなんて誰にも分らないから

その一瞬を大切にしたい



まだ、君からのお願いで叶えられていないのがあるからね

でも、それは君の命と引き換えかもしれないから僕だって躊躇してしまうんだ



僕は君との幸せな未来が描けるように全力で努力する

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