７ｰ４,彼の一面 ページ4
聞き覚えるのある声に、私は恐る恐る目を開ける。
悠太｢なぁ、誰だよ。｣
『…………悠太？』
そこには、目に一切光を映さない悠太が居た。
『悠太………？どうして…？』
悠太｢まずはこっちの質問に答えるのが先だろ。｣
『え……』
悠太｢……前に一緒に歩いてた男は誰かって聞いてんだよ！！｣
『…っ！』
急に声を張り上げた彼は、私の肩を掴んだ手に力を入れて再び塀へと叩きつける。
『あ、あの人は……』
悠太｢彼氏か。｣
『ちっ、ちがっ……』
悠太｢じゃあ何なんだよ！｣
そう叫び声を上げて、彼は右手を大きく振りかぶった。
殴られる………そう思って目を瞑ったが、いつまで経ってもその鈍い痛みは襲ってこない。
不思議に思い、そっと目を開けると……
ホソク｢…………何、してんの？｣
いつの間にか現れたホソクさんが、悠太の右手首を掴んでいた。
『ホソクさんっ…』
ホソク｢うちの可愛い○○に、乱暴しないでくれるかな。｣
そう言ってもう片方の手で、私の肩を掴む悠太の手を振り払う。
彼の表情に、いつもの笑顔などなかった。
悠太｢っ……おまえっ………この前の…｣
ホソク｢この前？……ってことは、前回のストーカーも君だったんだね。｣
悠太｢っ…｣
追い詰められた悠太はホソクさんの手を振りほどくと再び私に掴みかかろうとしたが、ホソクさんに阻まれそのまま地面に投げ飛ばされる。
悠太｢……なんでっ……なんで！｣
『悠太……？』
悠太｢なんで俺じゃダメなんだよ！｣
『っ…』
悠太｢俺はっ………俺はずっとお前の味方をしてやってた！！そうだろ？！｣
『…』
悠太｢なのにお前は…！！他の男作って毎日楽しそうに……この裏切りも ｢黙れ。｣ ｣
悠太の言葉を遮るようにそう言い放ったホソクさん。
『………ホソクさん？』
ホソク｢お前なんか味方でもなんでもない。
……好きな女の子傷つける奴なんて、男でもなんでもない。｣
悠太｢……っ！｣
ホソク｢消えろよ。｣
地を這うような、冷たい声が響く。
ホソク｢今すぐ○○の前から消えろ。｣
いつもの彼とは別人のような殺気立った声に、悠太は怯えてその場から逃げていった。
『ありがとうございま…』
ホソク｢っはぁー…｣
一気に緊張が解け、倒れ込むように私に抱きつくホソクさん。
ホソク｢よかった…無事で……ほんと心配した。｣
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なーさ(プロフ) - Chocoさん» コメントありがとうございます！感動していただけたようで、とても嬉しいです…。温かいお言葉をありがとうございます！今後の作品も応援していただけると嬉しいです！ (2023年4月1日 8時) (
レス) @page49 id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
Choco(プロフ) - こんばんわ、初コメ失礼します！なーささんの作品を読ませてもらい、ホントに恥ずかしいですが泣いてしまいました…。素敵な作品を作って下さりありがとうございます!!なーささんの作品とても大好きです！ (2023年4月1日 1時) (レス) id: 59651d7816 (このIDを非表示/違反報告)
なーさ(プロフ) - あんにょんさんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです…励みになります(泣)これからも更新頑張りますね！ (2023年2月10日 0時) (レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
あんにょんさん(プロフ) - もう、ほんと、神作品すぎます…！いっそドラマ化してほしいくらいです笑 応援しています！！ (2023年2月9日 15時) (レス) id: 999eb198b5 (このIDを非表示/違反報告)
なーさ(プロフ) - 月花さん» コメントありがとうございます！尊敬だなんて……私にはもったいないお言葉です。(泣)これからもこまめな投稿を心掛けて頑張りますので、よろしくお願いいたします！ (2021年7月13日 23時) (レス) id: 292eed826b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーさ | 作成日時：2021年6月15日 23時
