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私がまだ小さい時。
一緒の部屋にいた友達と遊んでる時に、右後ろ足に怪我をした。
そのときはすごく痛かったけど、そのあとは全然痛くなくなったのに
いつもご飯をくれるおじさんは私を抱き上げて、もう一人のおじさんと一緒に怪我を見ると
「どうする？」
「値段下げて様子見よう」
「そうだな」
「半年たっても売れ残ったらその時また考えよう」
そう言って私だけ違う部屋に移された。
今まで楽しかったのに、ひとりぼっちになってしまって寂しい。
ウチにはたくさんの人が来る。
そのうちの何人かは私のことを「かわいい〜」と言って抱き上げてくれる。
でも、私の右足を見るとみんな「あぁ・・・」と言って私を部屋へと戻す。
そんな私を見て、ご飯をくれるおじさんは「やっぱダメかな」と言う。
何がダメなのかわからないけれど「あぁ・・・」と言われるとダメなんだということはわかった。
そんなある日。
その日もウチに来たたくさんの人たちを眺めていたとき、とてもきれいな瞳をした人と目が合った。
この人、好きだなぁ。
そう思いながら見つめてると、その人は私を抱き上げてくれた。
その人は、今までの中で一番抱き方が下手だった。
何だか落ちてしまいそうな不安定感があって、落ちないように身を捩ると、その人は慌てたようにぎゅっと力を込めて私を抱きしめた。
あまりにも力強く抱きしめるから苦しくて一声鳴くと、その人はまた慌てたように今度は両脇をしっかり握ったまま私の顔を覗き込んだ。
「ごめんごめんっ。大丈夫？」
その顔があまりにも不安気だったから、私は大丈夫と伝えるためにその人の顔をペロッと舐めた。
その人はすごくびっくりした顔をして
あ、舐めちゃダメだったかな？って思ったとき
今度はすごく嬉しそうに笑ってくれたから。
私も嬉しくなって、もう一度ペロッと舐めた。
そこにご飯をくれるおじさんが来た。
その人は私の右足を見た。
だからまた「あぁ・・・」って言われて部屋に戻されるんだと思った。
いつもは何とも思わないのに、今日はそれがなんだかすごく悲しかった。
この人には「あぁ・・・」って言われたくないなって、そう思ったけど
でもそれはいつも決まったことだから。
そう思ってたのに。
その人は、私の怪我したところにそっと触れると、とても優しく撫でてくれた。
そして、その日から私の家は、その人・・・潤の家になった。
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ちな(プロフ) - ayaさん» ayaさん、コメントありがとうございます。とても嬉しいです！期待に沿えるかわかりませんが、がんばりますので、これからもよろしくお願いします。 (2019年4月6日 7時) (
レス) id: 39df0fabf1 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - ちなさん、こんにちは！初コメです。まだ始まったばかりのこのお話ですが、ワクワクしながら読ませて頂きました。私もＪに飼われたい！続きも楽しみにしてますね^^ (2019年4月1日 12時) (レス) id: 09a0cb5a29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちな | 作成日時：2019年4月1日 0時
