鬼の瞳隠して人の瞳隠さず

拾壱話 ページ12

...A視点...





鬼を倒した


それはいいが...






？「俺と戦え半半羽織！！紐女！！」




冨「...」



さっきから、助けてあげた猪の少年が「戦え」と言ってくる





紐女って私のこと...？







？「あの十二鬼月にお前たちは勝った！そのお前たちに俺が勝つ！そういう計算だ！そうすれば...



一番強いのは俺っていう寸法だ！」





猪の少年はポーズをキメてそう言った





言ってることがよく分からない...







冨「修業し直せ戯け者」




猪の少年がピタっと止まる





冨岡さんが冷静に判断してくれてよかった...






？「なにィィィ！！」






『煩い...』





思わず耳を手で塞いだ






冨「今のは十二鬼月でも何でもない。そんなこともわからないのか」



冨岡さんは縄を出しながら猪の少年にそう言った



手伝った方がいいのか...？





？「わかってるわ！！十二鬼月とか言ってたのは炭治郎だからな！！俺はそれをそのまま言っただけだから＿...」



？「な」





彼が全部言い終わる前に冨岡さんが縄で木から吊るしていた








？(！？！？何だこれ！？縛られてる！？速ェ...速ェコイツ！！...「ってオイ！！待てコラ！！」









私と冨岡さんが十二鬼月のいる場所へ向かおうとすると後ろからそんな声が聞こえた





冨「己の怪我の程度もわからない奴は戦いに関わるな」




冨岡さんが歩きながらボソッと呟くと「聞こえねぇよ！！速ェんだよ歩くの！！」と猪の少年が怒鳴った








『...冨岡さん...ちょっと待っててください』





私は冨岡さんを引き留め猪の少年の元へ行く






？「紐女！この縄外しやがれ！！そして俺と戦え！！」






まだ言ってる







『傷が...開いてしまうので静かにしててください』






私は彼に向かってそう言い冨岡さんの元へ行った





冨「終わったか」




『はい」






冨「いつ十二鬼月と出会うかわからない。気を引き締めるぞ」





『はい』





...血の臭いがする...






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大正コソコソ噂話

伊之助がAのことを"紐女"と呼ぶのは羽織の後ろについているリボンとAが着けてる髪紐を見てそう呼んだらしいですよ。

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