暗示�� ページ44
「一昨晩攫った里子さんを返せ！」
「里子？誰のことかねぇ。この蒐集品の中にその娘のかんざしがあれば、喰ってるよ」
一本角の沼鬼が首を傾げながら袂を寛がせ、今まで喰った少女の蒐集品を見せる。赤瑪瑙の玉簪、薄い桃色を基調とした華やかなつまみ簪、小さな花の刺繍で彩られたチリカン、赤と青の質素な花模様の位置止。
中でも特に和巳の目を引き付けたのは、濃い桃色のリボンだった。それが蒐集品の中にあるということは、つまり、そういうことなのだろう。和巳は里子に起きたことを悟り、涙を流す。
Aも、額に青筋を立てる。又もや怒りに飲まれそうになっていると、
「！！」
三本角の沼鬼がAの身体を貫かんと迫っていた。紙一重で攻撃を避けると、塀に腕がめり込む。その隙をついて斬撃を繰り出すが、三本角の沼鬼の腕を斬り落とす以上のことは叶わなかった。地面に逃げるのが速いのだ。
と、その時。Aの背後の塀から二本角の沼鬼が腕を伸ばす。既の所で避けるも、地面からも腕が飛び出す。それも避けるが、今度は背後の地面から二本角の沼鬼がAに飛びかからんとする。
＿＿＿全集中っ…水の呼吸、
額に冷や汗を流すAが技を出すよりも速く、二本角の沼鬼の頭が
「…なぜ、人間の分際で────鬼を連れてる」
Aが背負う箱から額に青筋を立てた禰豆子が姿を露わにする。それを見て、一本角の沼鬼が表情を変える。それが表すのは、困惑。
「(どういうことだ。何なんだこいつらは。剣士と鬼が連れ立って行動しているのか？意味がわからない)」
禰豆子は和巳と少女に近づいて手を伸ばす。和巳がビクリと体を震わせるが、禰豆子はお構いなしに二人の頭や頬を撫でる。禰豆子の目には、二人に竹雄と花子の姿が重なって見えていた。
禰豆子は二人を撫でていた手を降ろし、首が廻った二本角の沼鬼のいる方へ方向転換した。
「…禰豆子」
ぽつり。Aは呟き、そして、鱗滝の言葉を思い出した。
──「気休めにしかならんかもしれんが、禰豆子が眠っている間に儂は暗示をかけた」──
──「�狄祐屬漏А△�前の家族だ�瓠廨；�
──「�狄祐屬鮗蕕譟�鬼は敵だ�瓠廨；�
──「�狄佑鮟�つける鬼を許すな�瓠廨；�
禰豆子の顔には、はっきりと憤怒の表情が浮かんでいた。
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眠いちゃん - 普通の人間なら頭から大出血しているだろうで笑った…w 面白い！鬼滅の刃のシリアスがいい感じに出てる (2023年1月4日 20時) (
レス) @page21 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ@不定期更新(プロフ) - ゴウセルさん» コメントありがとうございます！錆兎オチは「再開と約束と××と」というタイトルで既に書いていますので、良ければ読んでいってください！！＾＾ (2019年11月13日 13時) (レス) id: 7fd439868f (このIDを非表示/違反報告)
ゴウセル - 錆兎オチはどうでしょうか (2019年11月12日 23時) (レス) id: ad14fd1275 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ@不定期更新(プロフ) - 琴音さん» コメントありがとうございます！もちろんですとも！！承りました！！！ (2019年9月5日 9時) (レス) id: 7fd439868f (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - 初コメ失礼します！宇髄さん落ちって可能ですか？？可能でしたらぜひ!お願いします！ (2019年9月4日 21時) (レス) id: 2a37d15bcc (このIDを非表示/違反報告)
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