今日も彼女は想うだけ【煉獄杏寿郎】

「 ねぇ、先生 」 ページ32

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「明日の報告楽しみにしています！」


先生の顔を見ていたら泣きそうになって

やるせなさに押し潰されそうになって


今すぐにでも付き合ってほしい
もう付き合えばいい
どうでもいい


そう思った時、先生が私の頭を撫でた



「君がいてくれて良かった」

「な、んですか？急に」

「そのくらい感謝しているということだ！」

「ふふっ、そうですか」




なにそれ



なんで







「またな」

「はい、さようなら」









先生の手が離れた

先生が歩き出した

先生が行っちゃう


やだ
行かないで


そう言いたいのに

声が出なくて身体が動かなくて

先生は行ってしまった






.







「····いかないで」



中庭に自分の声が小さく響いた


いまさら言っても遅いのに

もういないのに

もう先生はいないのに

先生がいない

いないんだ

もう



手がガタガタと震え出した

涙が溢れた

胸が苦しくて息ができない




やだ

いやだ


辛い
苦しい



誰か助けて




「乙葉！！聞いてくれ乙葉！！」

「うむ！」

「見事に振られてしまった！」

「なるほど！雰囲気が超重要か！！」

「手伝ってくれる褒美に
 あとで珈琲でも買ってやろうな」

「君には本当に感謝している」




先生がいなくなる


先生がどこかに行っちゃう


遠くに行ってしまう


そんなのやだ



やだ


いやだ





「君がいてくれて良かった」



やだ

嫌だ
行かないで

待って




私は



先生が








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