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3時間目はうちの学校でイケメンと名高い山下先生の英語の授業。
前に座るまどちゃんはもちろん、女子生徒は少しだけ浮足立つ英語の授業。
私も英語の授業が好きで、楽しく勉強できるこの時間はいつもより楽しめている。
「わたなべ。起きろ。」
「ふぁーい…なんだ山ピーじゃん。」
「そろそろいい加減にしないと、お前寝てるだけなら欠席扱いにするからな。」
「さーせん。さーせん。」
渡辺を軽く注意してリスニング用のCDを流し始めた。
耳に入ってくる英語を聞きながら校庭を見る。
サッカーボールを追いかけている樹くんの姿が目に入った。
声を出してクラスメイトにパスをする。
ゴールが決まっては抱き合ってる。
青春の1ページのような光景が目の前に広がっていた。
気付くとリスニングは終わっていて、断片的に聞き取った英語をノートへ書いていく。
生徒たちへ質問をしながら、答えが合っているかどうか見回りながら授業を進める。
私の横でとんとんと机の端っこをノックした山下先生の質問に少し身構える。
「Ms Minami.About the outside very much.」
(なんで校庭を見てたの?)
「Sorry...Because I did a too wonderful game.]
(ごめんなさい。すごい面白いゲームをしていて。)
「Grounds?」
(グラウンド?)
「Yes.」
(はい。)
「I wanted to see it.too.」
(それは先生も見たかったな。)
英会話を楽しめるのも授業の醍醐味。
ポンポンと会話が弾むようになり成績もあがった。
何人かと会話のやりとりをして教卓に戻った先生は、教科書をトントンッと整える。
「That's all.
来週は小テストを行うので勉強しておくように。」
「「「「「はーい。」」」」
「渡辺はきちんと勉強してくること。」
「へいへい。」
「南は授業中外を見ないようにー。」
それを言い残してタイムが鳴る5分前に教室から出て行った。
「みなちゃん英語教えてー。」
「俺にもー。」
「まどちゃん英語苦手だもんね、いつでもいいよ。」
「ねー俺には?」
「渡辺には教えない。」
「なんでだよー、みなちゃん俺ら仲間じゃん。」
「なに仲間なの?私と渡辺。」
「山ピーに注意されたじゃん!」
「あんたはバイトのしすぎ!」
「うっせーまどか!
ねーえー俺にも英語教えて!」
机にぐでーんっとなる渡辺は本当に最近よく寝ている。
バイトのし過ぎって自覚症状があるあたりバカだなって思う。
なにか買いたいものでもあるのかな。
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初音(プロフ) - kikiさん» いえいえ!この作品の樹君がすごく好きで!これからも応援してます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 初音さん» なんとお恥ずかしい・・・!rを打ってしまったことに気づいた時にはもう初音様がお読みになられて・・・早速読んで頂き誤字を教えてくださりありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: efa8082a4b (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - Mrsだと既婚者になってしまいますよ(苦笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiki | 作成日時:2019年2月13日 1時