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いつもと同じ電車に乗って、コンビニに寄れば安井に会う。
「おはよ。」
「はよ、ってかまたミルクティかよ。」
「自分だって。」
「今日はメロンパンです。」
「たまごこっぺとそれのローテじゃん。」
「お前なぁ!ここのメロンパンバカにすんなよな。」
「バカにはしてないから。」
安井と歩く通学路はいつもと同じ。
やっぱり今日はいつもと同じ朝だと思いながらたわいもない話をする。
校門が見えてきた頃、安井が私に目配せをする。
昨日のあれはやっぱり本当だった。
それを証拠に昨日の朝と同じ場所にジャージ姿の樹くんが立っていた。
「あいつ居るじゃん。」
「そうだね。」
いつもと同じ景色に、バスケットボールを上手にドリブル音が響く。
私の声がした瞬間こちらを見て、クシャっと笑い手を振ってくれた。
「おはようございます、先輩!」
「おはよう。」
「名前覚えてくれましたか?」
「じゅりくんだよね。」
「そうっす。
1年B組 田中樹です。」
「樹木の樹でじゅりくんだよね。」
「そうっす!まじ!やっべ!
俺すっごい嬉しいです。」
「えっと…。」
返答に困っている私を見ながらメロンパンをかじる。
安井は面白そうにしていて、ちょっとむかつく。
「先輩今日もめちゃめちゃかわいいっす!ざっす!」
「あの…。」
「じゃあ俺朝練戻ります。」
「頑張って…ください。」
「えっ!!!!!!
がっ頑張ります、俺!!!!!」
ジャージ姿の樹くんは昨日みたいにまた颯爽と居なくなった。
かわいいだなんて言われなれてなくて、なんか下を向いてしまう。
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初音(プロフ) - kikiさん» いえいえ!この作品の樹君がすごく好きで!これからも応援してます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 初音さん» なんとお恥ずかしい・・・!rを打ってしまったことに気づいた時にはもう初音様がお読みになられて・・・早速読んで頂き誤字を教えてくださりありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: efa8082a4b (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - Mrsだと既婚者になってしまいますよ(苦笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiki | 作成日時:2019年2月13日 1時