ただ愛してしまった。-Part.2-【名前変換】 (ページ42)

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■Story.92 ページ42

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玲衣「裕翔、どこ行くの?」

裕翔「どこって職員室だよ。ちょっと進路相談。」

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いつもならお昼休みは涼介と教室で昼飯なのだけれど、

そんな嘘をついて俺は階段を降りる。

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2階の奥の音楽室のﾄﾞｱを開けると、

ﾋﾟｱﾉの椅子に腰かけていた彼女が振り向いた。

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あ「お兄ちゃん。来てくれたんだ。」

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音楽室の内側から鍵をかけて、

一つの椅子を半分ずつ使って座る。

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裕翔「A、何か弾いてよ。習ってたんでしょ?」

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あ「うん、でも大目に見てね。」

裕翔「えー、そこはスパルタで行きますよ。」

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綺麗なﾋﾟｱﾉの音色。

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音楽室を出れば騒がしい空間なのだけれど、

ｺｺだけはゆったりとした空間で。

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裕翔「うまいじゃん。はい、ご褒美です。」

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涼介に休み時間にもらった

いちごミルク味の飴をあげる。

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“涼介先輩、可愛ね”

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何て言いながら飴をポケットにしまっていた。

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裕翔「今、食べないんだ。」

あ「だって、お弁当これから食べるんだよ?」

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裕翔「まぁ、そっか。」

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母さんが作ってくれたお弁当を二つ広げて

一緒に昼飯。

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幸せのひと時――――……

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