ただ愛してしまった。-Part.2-【名前変換】 (ページ30)

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■Story.80 ページ30

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侑李「A、今日一緒に帰ろ。」

あ「あ、うん。じゃぁ、教室で……」

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俺の視界に入る男女はお似合いのｶｯﾌﾟﾙで、

その先に幸せが待っているような気がする。

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嬉しいようで、やっぱりどこか悔しくて。

俺が彼氏でないこと、そして、幸せにできないことが。

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あ、でも俺が彼氏だったら幸せになれないか。

兄妹という関係にきっとお互い苦しみ続けるから……

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涼介「未練たらたらですね。」

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裕翔「別に……俺はただ見てただけ。

妹はどんな学校生活を送っているのか。」

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涼介「ちょっ、それ俺の!」

裕翔「けちけちしないの。」

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購買からかって来たであろう菓子パンを奪い取って

それを頬張って。

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涼介「100万円返せ。」

裕翔「小学生か。どうせ、100円だろ。」

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涼介「手数料として99万9千900円……」

裕翔「黙ろうか、涼介。」

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窓から未だ見える男女の姿に

ｽﾞｷｽﾞｷと痛み続けるｺｺﾛ。

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玲衣「裕翔、休んでた時のノート……」

裕翔「あ、あるよ。えーっと……」

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玲衣「手数料取らないでよ?」

裕翔「俺とこのﾊﾞｶを一緒にしないでください。」

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涼介「ﾊﾞｶじゃねぇし。ただ学力が無いだけだ。」

裕翔「それをﾊﾞｶって言ってんだろ。」

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これで、このままで…………

いいんだよな?

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