ただ愛してしまった。-Part.2-【名前変換】 (ページ12)

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■Story.62 ページ12

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裕翔「大丈夫だよ、すぐに仲直りする。」

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夜の公園で二人きり。

Aと同じベンチに腰掛け時間が過ぎていく。

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華奢な肩を掴んで引き寄せて

ｺﾄﾝと肩に乗る小さな頭。

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額にそっとｷｽをした。

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あ「お兄ちゃん、ずっと一緒にいて。」

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消え入りそうな声でAはそう言って

俺の背中にしがみついて。

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俺も小さな背中に手をまわして

ぎゅっと抱きしめた。

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何で血は繋がってないのに、俺らは

愛し合うことをこんなにも許されないんだろう。

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血は繋がってないんだから、手を繋いだって

抱き寄せたって、ｷｽしたって変じゃないのに。

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俺らはただ…………

親の都合で“兄妹”になってしまっただけ。

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親さえいなければ俺らは普通の男女だった。

普通のｶｯﾌﾟﾙになり得たのに。

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裕翔「休み……どこ行くか決めた?」

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あ「…………どこでもいいもん、私は。」

裕翔「あんねー、そういうの男は一番困るんだよ?」

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あ「でも、本当だもん。

お兄ちゃんと一緒なら……どこでもいい。」

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そう言われたら男はどうしようもない。

ただ彼女への想いが強くなるだけ……

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裕翔「A、好き……」

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そんな言葉じゃ足りないくらいに。

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