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「その後の安室君の様子はどうだ、ボウヤ。」
「…正直わからないんだ。
安室さんが公安の人に連れてかれて、それっきりだから…。」
「そうか。」
「大丈夫…じゃ、ないよね。きっと…。」
「それ程までに彼女の存在は安室君の中では大きい、という事か…。」
「安室さん、Aさんの事、幸せそのものだって言ってたんだ…。」
「…ホー…幸せ、か。」
「Aさん…最期に、笑ってた。」
「…そうだったのか。」
「赤井さん、TV見てなかったの?」
「ああ、急な用事で家には居なかったんでな。
外に居たから、この国がそんな大変な事になってたなんて知らなかった。」
「…そっか。」
「そうか…笑って、いたのか。
…彼女らしい。」
「赤井さんは、Aさんと会った事があったの?」
「ああ、沖矢で会う前に昔一度。
もっとも、彼女は覚えていないだろうがな。」
「…そっか。ねえ、赤井さん。」
「ん?」
「Aさんは…幸せだったのかな」
「……」
「綺麗事だって言われるかもしれないけど、安室さ…いや、降谷さんの横で笑ってるAさんが見たかったんだ。」
「…幸せなんじゃないか?
孤独だった彼女の世界に、降谷君だけじゃなく、ボウヤやあの子供達、それに俺を含め他にもたくさんの人間が加わったんだ。」
「…うん。」
「少なくとも彼女はもう、一人じゃない。」
「……そうだといいな。」
「きっとそうさ。」
「うん…」
「ボウヤ、大丈夫か?」
「…うん、ありがとう赤井さん。」
「礼には及ばん。
それより、安室君を頼んだぞ。
馬鹿な真似はしないとは思うが…彼には生きていて貰わないと困る。」
「うん、わかったよ。
…じゃあ、おやすみなさい。」
「ああ、良い夢を。」
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虎鉄(プロフ) - まみこさん» まみこ様、私こそ深夜にすみません!こちらにまで涙。一気読み+コメントする時間まで割いて下さり本当に有難うございます!松田氏なりに降谷氏とは違う道を進むのでお付き合い下されば嬉しいです。大切に書いた話なのでそう言って頂けて感無量です。 (2022年7月24日 0時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 応援してます!!本当にこの作品は神です!! (2022年7月16日 1時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - こんばんは!!真夜中にすみません💦一気読みしました!マジで感動しました!!あー、夢主ちゃん良かったね!!と、保護者のような気持ちで読んでましたねw松田さんのほうも読んでます、頑張ってくださいね!! (2022年7月16日 1時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(消えた捜査官松田ver作成中)(プロフ) - ひゆめさん» ひゆめ様、一気読みのお時間頂戴しまして……!かつコメントまで下さり本当に有難う御座います。クロサギ懐かしいですよね(^^)当時は全く意味分からんまま見てましたが笑。読んで下さってありがとうございました(^^)!2と合わせての返信で失礼します。 (2022年6月12日 10時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 同じく一気読みしました!!クロサギ懐かしいと思いながら進めていたら凄く惹き込まれました。とても面白かったです。 (2022年6月12日 0時) (レス) @page50 id: 141a54d8d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年6月2日 0時