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突然着信を告げる端末を片手に、降谷はため息を1つ溢す。

「最近は仕方ないが、それにしても許可なく電話を掛けて来すぎだろう…後で説教だな。」

部下の彼らとて、降谷が潜入捜査中の身だという事を決して忘れている訳ではない。
しかし、それを上回る程に衝撃的な人物が、今まさに警察庁をざわつかせているとは降谷は知る由もなかった。

通話を押し、端末を耳に当てる。

「何かあっ」

「降谷さんっ‼」

降谷の問いを遮る声は、戸惑いに満ち溢れていた。

「どうした」

「あ…あ、」

「あ?」

「あ、赤井が、警察庁に来ています…っ‼」







コンビニで買ったコーヒーのカップに、蓋があって良かったと心底思った。
降谷は、そう遠くない距離を全速力で駆け抜ける。

「…はぁ…はぁ…っ‼」

普段はこれしきで根をあげる事のない身体も、睡眠や食事を疎かにしてきたツケがここにきて回ってきた様だ。

急いでセキュリティーチェックを受け、エレベーターのボタンを連打する。
やってきたエレベーターに乗り込むと、逸る気持ちが思わず膝を揺らす。

ドアを開け、部署に入ると

「急なのは申し訳ないが、こちらも急ぎだったんでな。
お邪魔しているよ。」

優雅にコーヒーを飲む赤井が居た。






「赤井…っ、貴様ここに一体何しに来た…っ‼」

吠える降谷を一瞥し、赤井は椅子から立ち上がった。
降谷の一方的な敵意がバチバチと火花をあげる。

「君に会わせたい人が居る。
付いてきて欲しい。」

「…俺が素直に行くとでも?」

「君にとって悪い話じゃないはずだ。
ここまでやって来て嘘は言わん、俺は詐欺師ではないからな。」

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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虎鉄(プロフ) - まみこさん» まみこ様、私こそ深夜にすみません!こちらにまで涙。一気読み+コメントする時間まで割いて下さり本当に有難うございます!松田氏なりに降谷氏とは違う道を進むのでお付き合い下されば嬉しいです。大切に書いた話なのでそう言って頂けて感無量です。 (2022年7月24日 0時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 応援してます!!本当にこの作品は神です!! (2022年7月16日 1時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - こんばんは!!真夜中にすみません💦一気読みしました!マジで感動しました!!あー、夢主ちゃん良かったね!!と、保護者のような気持ちで読んでましたねw松田さんのほうも読んでます、頑張ってくださいね!! (2022年7月16日 1時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(消えた捜査官松田ver作成中)(プロフ) - ひゆめさん» ひゆめ様、一気読みのお時間頂戴しまして……!かつコメントまで下さり本当に有難う御座います。クロサギ懐かしいですよね(^^)当時は全く意味分からんまま見てましたが笑。読んで下さってありがとうございました(^^)!2と合わせての返信で失礼します。 (2022年6月12日 10時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 同じく一気読みしました!!クロサギ懐かしいと思いながら進めていたら凄く惹き込まれました。とても面白かったです。 (2022年6月12日 0時) (レス) @page50 id: 141a54d8d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年6月2日 0時

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