祝5/4工藤新一&江戸川コナン誕生 Past story1 ページ17
Past story
何故か俺んちに知らない子達がいる
「わあぁ……すごいね！」
「へへっ練習した甲斐があったよ〜、そんでね？」
俺の幼馴染みの蘭が家にいるのはいつものことだけど
その蘭と仲良く遊んでいるのは俺らと同い年のAってやつ
そんでもってそのちょっと離れたところでボーッとそのはしゃいでる二人を窓際から眺めている男子
母さんが知らない子達を連れてきたと思ったら、
「お母さん達、今から大事な話があるから、仲良くするのよ？出来るわよね？」
と、もはや強制的に部屋に入ってから２時間
俺は変わらず読書をしていて
女子二人はぺちゃくちゃとお喋りをしたと思ったら、
なにやら楽しそうに何かしている
少し気になるのだが、
「なに？新一も気になるの？」
と蘭に言われてしまい、別に、と答えたがゆえに
気にならないふりをする羽目になった
と言うのもAが蘭に簡単なマジックを見せていて盛り上がっていたからだ
(いやそれくらい驚くこっちゃねーだろ)
(は？あれは単なる静電気だろ？)
(……多分あれは、)
彼女が何かしらを蘭に見せる度に本に隠れながらも彼女達の様子を伺っていた俺は、彼女がやるマジックを見破るのに必死だった
「ねぇ、硫にー、寛ちゃんがやってたマジックやりたいんだけどさー」
「あれはやめとけ」
一言初めて発言したのは少し歳が上のAの兄だ
「えーー？だってあれ見せたら蘭が喜んでくれそうなのに」
「あれは危ないからダメだ
だいたい人の家でやるもんじゃない」
ボーッと眺めてた時とうってかわって
鋭い目付きで諭していた
「……そっか、
蘭、ダメだってー、私が上手く出来なきゃ
この本が焼かれちゃうからかな」
「え、焼かれちゃうって火が出るの？」
「うん、私火を出せちゃうんだよ」
「え、火を？？」
「おい」
いつの間にかすぐ近くに来た兄が妹の肩を掴んだ
「わかってるよ〜まだ私見習いだから」
「見習いじゃなくてもダメだ」
「硫にーは天才だからね、弱冠だけど見習い卒業したって母さん達に言われてたんだよ〜
…ちょっと、硫にーにもやれって言わないからごめんて」
「お前、両親が居ないところでやりたがるよな
火のマジック」
「だって、凄いじゃんいきなり火が出てきたら」
「そうだね！魔法使いみたい！」
「でしょー！私も早くマスターするんだ」
「……ったくあの野郎またこいつをのせやがって」
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作者名：ラズリー | 作成日時：2021年6月21日 8時
