20あまり6つめ。 ページ26
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side：相澤消太
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『せんせ、』
USJ襲撃から1日。病院のベッドで退屈していれば、あどけなさの残るその声に、俺は更に眉間のシワを深めた。
相澤「…なんでいる、加楽多……」
自身の教え子の加楽多Aだった。いつも通りににこにこ笑いながら、慣れた手付きで花瓶に花を入れた。
今日も飽きずに片手には人形が。学校にまで持ってくるのは正直頂けないが、個性上というか、家庭環境上というか、あまり強く言えずにいた。
『せんせ、けが、おもってたより早くなおりそうでよかったです』
目も合わせずに、窓から空を見上げる加楽多の、長い金髪を眺めながら返事をする。髪が酷く邪魔に見える。
俺が言うまでもなく、思った直後には、りすのぬいぐるみを窓際に座らせて、髪を結わえ始める。
少し不格好な結び方だったが、俺も上手くできる訳では無いので黙っておく。
眩しすぎる快晴。目に悪い。カーテンを閉めたい、という俺の気持ちを知ってか知らずか、加楽多はしゃっと薄黄色のカーテンを閉めた。
『学校、これそうですか？』
相澤「…まあな。明日には行くつもりだ。」
クラスメイトから、幼い幼いと言われているのにも関わらず、今日は少し大人びて見えるのは、俺がこいつをちゃんと見てやっていないからなのか。
『せんせ、わたしやっぱり個性がないとたたかえないみたい。』
相変わらず俺には背を向けて、加楽多は静かにそう言った。それは初めてのヒーロー基礎学の対人訓練のときに、俺が個性に頼りすぎだと言ったからだろう。
相澤「そんなに早く個性に頼らず戦えるやつがいるか。ちゃんと学べ。ゆっくり慣れろ。」
『…先生はやっぱりやさしい。はやく、なおしてください！』
1度も加楽多の碧眼と目を合わせることはなく、加楽多は病室を去っていった。
思わず、はあ、とため息をつく。読めないというか、掴めないというか、あいつは何かと分かりずらい。というか分からん。
子供というものは、つくづく
───────
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──
『おかあさん』
Aの視線の先には、カルテと睨み合う女性の姿があった。まっすぐな碧眼は、Aによく似ていた。
忙しそうにしている母親に、声かけることはなく、ただいつも通りに笑ってAはエレベーターの隣の階段に向かって歩いた。
階段を降りるだけにも関わらず、Aはゆっくり、時間をかけて1階まで降りた。
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ちゅる(プロフ) - すごく面白くて初めて感想描いてみました、、いままで読んできた小説の中で一番設定が好きです！ (11月11日 0時) (
レス) id: aed173f286 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 応援してます！ (2023年2月21日 2時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
⚪︎△ - 家での様子見てみたいです！おうえんしてます！！ (2022年12月7日 20時) (レス) id: 5a19af4b70 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - この作品一番好きです！ 応援してます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 可愛い 好きすぎます 頑張ってください!! (2022年9月20日 17時) (レス) @page29 id: badda1f22b (このIDを非表示/違反報告)
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