欅坂になる5

卒業 ページ38

メンバー全員集められた(休養メンバーを除く)


でも、ずーみんの姿はない



スタッフさんが部屋に入ってきた


嫌な予感は当たっていた。



伝えは、ずーみんの卒業。

声にならない程の驚きと悲しさ



まさかこんなにも早く卒業メンバーが出ると思わなかった



スタッフさんが部屋から出て行く


部屋にはメンバーの鼻をすする音が響く



ずーみんの居る期間は7thの間
つまり、もう21人で出せるシングルはないということだ


ファンの方にも近々発表されるらしい




菅：ずーみんがこの欅坂46っていうグループにいられて良かったって心の底から思ってもらえるように最後の日までたっくさんの思い出作ろう・・ｸﾞｽｯ


ゆっかーの一言にみんな頷く



実は私はずーみんから連絡が来ていた
「明日スタッフさんから私のことを伝えられると思う」と。


薄々私気付いてたよ、ずーみん


ずーみんは時々私のとこにやってきて、「やりたいことが最近見つかったんだ」とか「このグループに入れたって私幸せ者だな」とか言ってきたんだ


だから、ずっと思ってたんだ



ずーみんがやりたいことを存分にできるよう私はずっと応援してるから。



そろそろ帰るからバスに乗って、そうマネージャーに言われみんな立ち始める


私もバスに行こうと立った時、後ろから抱きつかれた
背中の方からは鼻をすする音、私の洋服がその人の涙で濡れていくのがわかった


あ：ゆっかー

菅：ん？あ、ｺｸﾝ


ゆっかーを呼び止めると察してくれた
私達は後からバスに乗って帰ることにした


みんなが出て行き、部屋には二人だけ


私の腰にあるその子の腕を離して向きを変え、前から抱きついてあげる


あ：由依ちゃん、

由：...ｸﾞｽｯ


泣き止むまでずっと背中をさすってあげる
みんな辛いけど、ユニットを組んだり、仲が良かったりそんな由依ちゃんは余計に辛いんだよね、きっと...


数分して落ち着いた


由：ありがとう

あ：大丈夫？

由：ｺｸﾝ

あ：辛いよね...私薄々気付いてはいたけど、やっぱいざ卒業って聞くと、うん...

由：私、ずーみんともっと活動したかった。

あ：うん、私もその姿が見たかった

由：でも、ずーみんの夢を応援するしかないかな...応援しなきゃっていう自分と引き止めたい自分がいる

あ：みんなそんな気持ちだと思うよ

由：だよね、応援しよ

あ：ゆっかーが言ってた通り沢山思い出作ろ！

由：うん！


ガチャ


ス：遥希、由依そろそろ行ける？

あ：あ、今行きます！

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