健人担ですけどなにか？ Fuma.K (ページ45)

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Your side

日が沈んで来たので帰ることに。

隣には車を運転するきくちの姿が。

普通だったらかっこいいって思うとこなんだよな、きっと。

だってよく見たら、ジャニーズなだけあって、そこら辺の人と比べてかっこいいもん。

横顔を見ながらそう思う。

なんできくちは私なんかを誘ってくれたんだろう…？

『ねぇ、きくち。

わたしなんかと出かけて楽しかった？』

「なに、急に。」

『なんか申し訳なくって。

きくちだって忙しいだろうに、こんな遠いとこまで連れてってくれてさ。

なのに私、なんにもあなたの役に立ててないな。』

「そんなこと考えてたの？

いいんだよ、別に。

元はと言えば俺が無理やり連れてきちゃったし。

俺はAが楽しんでくれただけでさ嬉しい。」

そうスラっと何気にかっこいいことを言うきくち。

それに今よびすてだった…

「あ、また海来たくなったら連れてきてやるよ。」

『え？』

「なかなか来る機会ないんでしょ？」

『あ、うん。』

「今年はもういいかもしれないけど、来年とか来れたらいいよな。」

『そ、そうだね。

なんかありがとう…』

「いーえ。」

きくちは優しかった。

思い返してみれば、いつもそうだったかもしれない。

意地悪っぽい言葉を並べつつも、いつも私のこと気にかけてくれたり、楽しませてくれようとしてくれていた。

『きくちって本当は優しいんだね。』

「は、本当はってなんだよ。

普段は優しくないみたいに言うなよ。」

『え！そうじゃないそうじゃない！ふふっ。』

「あ、お前。笑ってんじゃねーよ。」

『ふふっ、ごめん。』

菊池風磨といるのは案外楽しいのかもしれない。

そして不覚にもキュンとしてしまう時がある。