健人担ですけどなにか？ Fuma.K (ページ11)

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オシャレなバーに連れてこられた。

｢あ！風磨。いらっしゃい～｣

｢おう。

こいつ光也、俺の友達。｣

『こ、こんばんは。』

中に入るなりいきなり挨拶される。

こんなところ来たことないから緊張する。

｢それにしても風磨が女の子連れてくるなんて珍しいね。｣

｢関係ねえだろ。｣

そんな会話を耳にしてそれが本当かどうか疑ってしまう。

｢ま、座って座って｣

なんてカウンター席に案内される。

その友達曰く、ここはきくちの指定席らしい。

｢あ！何にします？｣

『え…』

風｢そっか。

Aちゃんお酒弱いってさっき言ってたもね。

度数弱めのなら大丈夫？｣

『あ、はい。』

風｢じゃあ光也、弱めのちょうだい。｣

｢はいよ。

風磨はいつもの？｣

風｢ん。｣

私が戸惑っているときくちは私に合うお酒を注文してくれた。

私が言ったこと覚えてたんだ…

それに名前までちゃんと。

意外と人のこと聞いてるんだなー。

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｢Aちゃんってさ俺らのファンだよね。｣

『…！

そ、そうですけど…？』

｢俺じゃなくて中島のファン、なんだよね？｣

『え！なんで知ってるの！？』

いきなりそう聞かれてさっきもらったカクテルを吹き出しそうになった。

｢はは、そんなに驚くことないって。

結構昔からのファンでしょ？

コンサートとかイベント来てくれてるうちに覚えた。｣

『そんな覚えるもんなんですか？』

｢ずっと来てくれてたら自然と。｣

『へー、そうなんですね。

なんかごめんなさい、あなたのファンじゃなくて…』

｢そう思うんだったら俺のファンになってくれてもいいんだぜ？｣

『それはないです。

私にとって健人くんは大事な人なんで。』

｢ははっ、冗談なんだからそんな真面目に答えるなよ。

Aおもしろ。｣

なんて笑ってるけど、何が面白いんだか私にはさっぱりわからないよ。

そう思いカクテルを1口飲む。

このカクテル思った以上に美味しい。

『ねぇ、これもう一杯飲みたい。』

｢まじで？大丈夫？｣

『うん、別にそこまで強くなかったし。』

｢そ。

光也～これもう一杯ちょうだい。｣

『オッケー』

この判断が後に大きな事態を招くなんて、この時は考えてもいなかった。