14日目 ページ46
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新年も明けてそこそこに。
今週末にはライブを控え、英気を養うためマネージャーである森ちゃんにスケジュール調整して貰っての1日オフ。
なのだが、俺は今我が家のリビングのテーブルの上の……一種の大惨事を目撃してくらりと目眩を覚えている。
「…司ちゃん。その大量のCDは……?」
『?GRANRODEOさんの33枚目のシングル
カミモホトケモですけど』
「……ご丁寧な説明どうもありがとう。」
『いーえ』
………………いや違う。俺が聞きたかったのそうじゃない。
見れば分かるよそんなもん。だって俺詞書いたし歌ったもん。
なんであるのか、じゃなくて
なんでそんなに大量にあるのかを聞きたいんだよ俺は。
ずらりと並べられてるCD、ざっと見つくろって恐らく…7枚。それに加えての特典のブロマイド達(俺と飯塚さん)が脳内をバグらせてくる。
「に、してもさ……その、多くない?」
『特典コンプリートしたくて…』
えへへ、と照れ臭そうにされど全身から喜色を全面に出してくる奥さん。
……そう嬉しそうにされちゃ色々口出ししにくい〜〜〜
一旦現実逃避に思いっきり目を閉じて眉間を抑えてみる。
さぁて……どうしたもんかねぇ
どうしました?具合悪い?と覗き込んでくる司ちゃんが今だけは悩みの種(特大)である。
「あー…司ちゃん。君ってば本名は?」
『?谷山司ですけど』
「うん、じゃあ君の旦那の名前は?」
『谷山紀章』
「さらにその職業とやってる音楽ユニット名」
『声優でGRANRODEO』
「そうだねぇ…ってことはだよ
買わずとも俺の手元にはCDも特典も全部あるわけですよ」
『そうですねぇ』
「わざわざ買う必要ないんよ…?」
早い話。言いたいのはそこ。
この手の物は全部発売前にアーティストに最終確認がてらに貰えるから無料で手に入るのだ
ある意味、妻というか配偶者の特権であるし、俺のファンである彼女に取ってはこれ以上ない待遇だと思うのだが。
てかあげるよ…?俺、喜んで全部あげるよ…?なんなら没ったのも貰ってくるよ…?
『あっそういうのはちょっと…
自分が後悔するような推し活したくないんで…』
「……………………………………………………………………さようかい」
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いや、待てよ。
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愛夢(プロフ) - 紀章さん好きには堪らない作品ありがとうございます!!更新頑張ってください! (2023年2月6日 18時) (レス) id: 1fb4caaf97 (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - Yuiさん» Yuiさん、返信大変遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます!マイペースに更新しているのでまた覗いて頂ければ幸いです(*^^*) (2022年2月6日 20時) (レス) id: 1b7127d9e3 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 紀章さんファンなんで小説を作成してくれてすごい嬉しいです!続きを楽しみにしてます! (2022年1月16日 13時) (レス) @page5 id: 3c14c8fbd4 (このIDを非表示/違反報告)
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