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フウカside

フ「いや〜、やっと帰れるねーっ!」

 ホウキに乗ったまま、うーんと伸びをする。

 何もかもが終わった今、疲労しか残ってない。

ア「だね〜っ!長かったー…。」

 そう言うアリスもあくびをして、なんだか眠たそう。

 カリンは泣き疲れて、カイの乗るホウキの後ろに乗ってグッスリ熟睡している。

 …でも、一つ気になるのは。

 何でさっきからユウとアリスは…全然話さないんだろう。

 そればかりが気になってちらちらと顔色を覗う。

 ユウは何か前ばかり見つめてるし、アリスは無理に話してるって感じで何か不自然。

 コソッとカイ側にホウキを寄せて、聞いてみる。

フ「ボソッ)ねぇ、アリスとユウ、なんかあったの?」

 すると、カイはチラリとあたしを見るとすぐに前に視線を戻した。

か「さぁ?知らないね…ま、でも一つ言えることは…。」

 そう小声で言ってたかと思えば。

か「アリスとユウには時間が必要だってことじゃないの〜っ?」

 と大声で叫んだのだ。

 あたしは慌ててカイに言った。

フ「ちょ、アンタね!少しは遠慮しなよ…ふ、二人とも顔が固まってるよ…っ!」

 遠慮〜?ととぼけるカイに一括する。

フ「あー…っと、ご、ゴメンねー…何かちょっと空気悪くなったなぁ…っふぐ…。」

 その場を何とか取り繕うと声を上げた…のだが、誰かに口を塞がれて、何も言えなくなる。

 視線を上げると、そこには真面目な表情のチトセ。

 何してんの、こんな時にっ!

 あたしの口を覆うチトセの手を取ろうと、必死でもがく。

 が、到底チトセの手には敵わず。

チ「……お前らで話する必要があるんじゃないの?」

 そう言ったチトセの目に、アリスとユウの目が泳ぐ。

 それを見てあたしも、抵抗する力を弱めた。

 そうだ。今、一番話をする必要があるのはきっと…あの二人だ。

チ「…じゃ、俺ら先に行ってるから。また後で。」

 それだけ言って、チトセはあたしの口を塞いだまま…何ともおかしな格好で先を進む。

 カイもお先〜♪とだけ言って後についてくる。

 二人はポカンとして、あたしたちを見つめている。

 あたしはチトセの手を、やっとの思いで引きはがして叫んだ。

フ「っぶっは…!ちゃ、んと本音で話さないといけないよーっ!」

 そう一言の残すと、余計だっつーのともう一度チトセに塞がれた。

 離してよっと抵抗しつつ、後ろでポカンとしていた二人を思い浮かべ

 頑張ってね、とひそかに応援した。

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設定タグ:らくだい魔女 , フウカ , ケイ   
作品ジャンル:ファンタジー
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/  
作成日時:2019年9月16日 18時

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