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フウカside
すると、ユウの言葉にムッと顔を歪めたアリスは、ジロリとユウを睨んだ。
ア「なーによ、フーカフーカフーカって…気味悪い。」
ユ「なにぃっ!?」
危うくケンカになりそうな二人を何とか止める。
その時。
『ふふっ、フウカちゃんたちもね、アリスちゃんとユウ君みたいにすっごく仲良かったのよぉ。止めるの、大変だったけどねぇ。』
ふと、カリンが何気なく言っていた一言が頭をよぎる。
……あたしとチトセも、こんな感じだったのかな。
くだらない言い合いして、ケンカに発展して、それを誰かが止めて。
あんなに普通の事だったのに、今はとってもその時期が恋しい。
フ「…あたしも、アリスたちみたいにまた、ケンカできるかなぁ…。」
そうぼやくと、二人の眉が少し下がる。
…いけない、あたしってば何、弱音吐いてんのさ。
フ「あ、あーっ!ゴメン、なんか暗くなっちゃった!よし、もっと頑張るぞーっ!」
明るい声を出して、そう微笑みかければ二人もちょっとだけ笑い返してくれた。
…と。
ドンッ…!
何か強い衝撃が当たって、思わずワッと倒れこむ。
フ「いったぁ…。」
頭を押さえて、ゆっくり立ち上がり何事?と目を見張る。
ア「だ、大丈夫っ!?」
フ「な、何とか…。」
アリスにオーケーサインを送り、辺りを見回す。
すると、ユウが長いトゲに手をかけて前方を指さした。
ユ「っ見ろっ…!アレっ!」
慌ててユウの指した方向を見つめる。
そこには
フ「っな、カ、カリンっ!?カイっ!?」
驚きで思わず、一歩前に出る。
…あの二人…。
魔法を使って、何かしようとしているみたい。
ア「だ、ダメだよっ!ラドファは攻撃を全部跳ね返しちゃうんだから…カリンたちがやられちゃうっ!」
アリスの一言に体が凍り付く。
そんなの、絶対にダメっ…!
フ「カリン、カイ、ダメっ!やめてっ!!」
思わず叫ぶと、ユウが大丈夫だっ!とあたしを制した。
え…?
ユ「…きっとカリンたちはそれを承知でやっているんだ。」
ユウは真っ直ぐに前を見つめ、そう呟いた。
という事は。
…それを分かっててやってるってこと…?
フ「何で…どうして、そこまでして…。」
そこまで呟いてハッと思い出す。
『大事な人を守りたいって気持ち。例え、自分の命が削ってしまったとしても。』
…あたしはそんな重大な発言をしてしまったってことを。
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2019年9月16日 18時