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フウカside
よしよし、とアリスの背中を撫でていると
ユ「お前っ!生きてたのかっ!?何でっ!?」
そんな声が上がり、失礼ね!と言いながら振り返るあたし。
フ「ユウっ!アンタ、チトセ並みに口うるさい!生きてちゃ、悪いワケっ!?」
ギャアと叫んだあたしに慌てて、バシッとアリスとユウの手が飛んできて、あたしの口を塞いだ。
ア「バカっ…!静かに!」
ユ「黙ってろ…っ!…というか、アイツと一緒にすんなっ!」
そんな二人の声に、縮み上がって肩をすくめる。
な、なんなの、この二人。
ケンカばっかしてる癖に、こういう時だけ気が合っちゃって。
二人の手の力が緩んで、あたしの口が自由になった隙をつき
フ「なーんか、二人とも、恋人みたーい。」
と言ってみる。
すると、恐ろしいくらいに分かりやすい二人は
ア「は、はあぁぁぁああっ!?」
ユ「っんだとぉぉおぉぉお!?」
と真っ赤にさせて叫んだ。
…その声のボリュームは相当デカかったらしく。
ガォォォォオォオォーー…――――ン…
あたしたちが今背中に乗っている、この巨体が大きく嘶いた。
ユ「ま、マズイっ!コイツ、どこから攻撃してくんのか分かんねぇからなっ!気をつけろよっ!」
フ「げっ…!マジですかっ!」
ア「もーっ!フウカのバカっ!」
フ「ギャッ…あたしのせいっ!?。」
そんな事をひそひそと言いつつ、あたしたちはゆっくり歩き始めた。
フ「え…っと…これがいわゆる…この巨体の『心臓』ってヤツ?」
ユ「そーゆーこと。」
ユウに案内されてきた場所は、この巨体の心臓部分。
紫に光る物体はドクドクと大きく揺れて、今にも破裂しそう。
ア「でもね、コレぜーんぶ毒だから…潰そうにも潰せないんだよね。」
フ「つ、潰すのっ!?」
毒、と言う前に、まず潰そうと考えていた二人の思考に我を失いかける。
あ、有り得ない…普通なら考えないわ、血がブシャーってなるのに…。
見なくても、自分の顔が青ざめていくのが分かる。
そんなあたしに大丈夫、と声を掛けたアリスは
ア「心臓をつぶさなくてもいい方法って絶対あるし。…それで今、ユウと考えてたの!」
と自信満々に答えた。
…うん、尊敬するよ、そのポジティブ思考。
半ば諦めの気持ちで、そっと微笑する。
フ「…そうだねー…。」
ユ「…おいおい、アリス。フウカ死にそーだぞ、何言ってんだ。」
ユウのフォローナイスだけど、あんま意味ない…。
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2019年9月16日 18時