33 ページ32
フウカside
フ「…大事な人を守りたいって気持ち。例え、それが自分の命を削ってしまったとしても。」
そう言うと、ハッと目を大きくさせたカリン。
フ「あたしにもそれくらい大事な人、いるからさ。」
…そう。
あたしにもいる。
大事な人が死んじゃうぐらいなら、自分の命がなくなっちゃってもいいほどの、そんな人が。
フ「…カリンにもそんな人、いるから分かるでしょ？」
カ「わ、わたしは…そんな」
フ「ううん、絶対カリンもあたしと同じような気持ちになると思うよ。」
そう伝えて、カイを見る。
か「…何なの、お前。ホントにそれであってるわけ？」
カイにしては珍しく、ちょっと不機嫌な様子。
どうやらご機嫌斜め。
…カリンをこんな思いにさせたからかな？
フ「…あってるか、なんて分かんない。」
一言そう告げて、ハイヨロシクとチトセをカイの後ろに乗せる。
パッと顔を上げて、ニッと口角を上げて思いっきり笑って。
フ「それにさっ、アリスもユウも、あたしの友達だよっ？見逃すことなんてできないし…かといって、チトセを乗せたまんま助けに行くってのもどーかしてるでしょ？」
か「…そーだけど。」
もっと違う方法ってもんがあるんじゃねーの？と言ってくるカイを軽く無視してホウキの向きを変えた。
フ「カイとカリンはチトセをヨロシクっ！」
か「え、はっ、おま…。」
これ以上聞くと話が長くなりそうだったから、無理矢理話を遮断して一気に飛び立つ。
…それに、カリンの声聞くとなんだか、泣いちゃいそうだし。
今、泣くわけにはいかないから。
ビュンビュン飛ばしながら、ホウキの柄を固く固く、握りしめた。
フ「っアリスっ…ユウっ…！どこー…？」
出来るだけコソコソと…それでもって大きめの声で呼びかける。
反応ナシ、か…。
確認して、すぐに裏手に回りもう一度二人を呼んだ。
さっきからこの繰り返し。
んも〜！すぐ見つかると思ってたのに、こんな手こずるなんて――っ！
苛立ち紛れに、もうッと呟く。
と。
「っフウカ…ッ！こっちっ！」
ハッキリ近くで聞こえて、ハッと下を向く。
フ「あっ！」
あたしはようやく見つけた二人の姿を見て、ホッと胸を撫で下ろした。
フ「アリスっ！ユウっ！」
ア「良かったっ！フウカ、生きてたんだねっ！？」
ゆっくりと足をホウキから降ろすと同時に、アリスがガバッと抱き着いてくる。
…とにかく、無事で良かった！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (
レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり！！！莉央だよ！！！！！ (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ！応援、ありがとーございまーすっ！頑張ります！ (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ！めっちゃ残念！せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね！ありがとう！ (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ！わたし占ツク辞める！！ごめんね！理由はここで話すと長いからアイリに聞いて！！ (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ケイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時：2019年9月16日 18時
