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フウカside
フ「そんなことはどーだっていいからっ!早くあたしを下ろしてよ!」
ディガードによって持ち上がった体に力を入れつつ、必死で抵抗してみる。
デ「無駄だよ…何してもきっと君は僕に勝てない。」
そう言う声が聞こえても、あたしは必死で動いた。
デ「…大人しくしてないと、痛い目にあうことになるよ……。」
低く、くぐもった声が聞こえてハッと抵抗するのをやめたけど、もう遅くて。
大きな手があたしの体をいとも簡単に握りつぶそうと力を入れてくる。
フ「っぐ……っ!はな、せ…っ!」
痛みで顔を歪めていると、嬉しそうに笑う声がした。
デ「…ようやくこれで…復讐ができる…。」
そのトーンの恐ろしさにもう駄目だと諦めかけた瞬間。
「時の門番よ―――――」
久しぶりに聞く、青の国の魔法。
ぐったりして閉じかけた瞼を懸命に開いた。
デ「お、お前……何、して…。」
ディガードの焦る声が聞こえて、ふと下の方に目線を落とした。
「…お前に復讐なんてさせない。」
そう芯のある声で低く呟く、あの人に、あたしの視界は滲んだ。
フ「チト…セ…。」
やっぱりチトセはあたしのヒーローだったね。
カチャン。
そんな音が聞こえて、何かが封印されたような気がする。
チ「言っただろ…俺がお前を倒すって。」
デ「な…っ!こ、これは…。」
そんなディガードの声と共に姿を現したのは、巨大な魔方陣。
チトセはディガードを最後にもう一度睨みつけて
チ「…お前も、お前の時代も、もう終わりだ。」
デ「あ、あぁぁああああっ!嘘だぁッ!」
ディガードの凄まじい轟が耳をつんざく。
すると、あたしを締め付けていたあの大きな手が消えて。
何の支えもなくなって、あたしは真っ逆さま。
かといって、あたしにはホウキを出すほどの力すらもう残ってなくて。
そのまま急降下していると…
――――――ボスっ!
何かに受け止められる感覚がして、あたしはそれに寄り掛かった。
「ありがとう、ホント。もう大丈夫だから――――」
そんな温かい声に包まれて、そっとあたしは笑みを浮かべて意識を飛ばした。
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2019年9月16日 18時