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アリスside
ア「はぁっ……なん、なの、コイツ…。」
必死でラドファとかいう奴にドバドバと雨のように攻撃を降らせてるんだけど。
全て2倍の威力で舞い戻っている。
ユ「でも、チトセが言うにはヒビが入ったんだろ?あと少しって事じゃね?」
ユウのプラス思考には嬉しいときもあるけど、ムカつくときもあるよね。
呆れつつ、もう一度あの巨体を見つめる。
全身トゲトゲして、赤い目を光らせつつ、どこだと私たちを探している。
…ん?
一瞬何かに気付いた気がして、ピタリと動きを止めた。
ユ「アリス?」
ユウに呼ばれるけど、無視して考え続ける。
あの巨体、ギョロギョロと私たちを探しているのだろうけど。
どうして上を見ないのだろう。
左右ばっか見たって…いないものはいないんだし。
ま、実際私たちはラドファの真上にいるのだけど。
…私たちが今どこにいるのか知ってるのかな。
そこで私の頭の中に、光が照らされた!
ア「…チャンスじゃん!」
ユ「は?」
訝しげな顔をしたユウに私は早速話す。
ア「ねぇ、きっとラドファには私たちがどこにいるのかなんて分かんないよ。」
ってことは私たちにとって利点しかない。
ア「あの巨体、2倍の威力で跳ね返してくるけど…もっと違うとこから攻撃してみたらどーなる?」
ユ「そりゃ、あのトゲトゲしい甲羅になんか当たんねぇで…っておいっ!」
ユウも何かに気付いたようで、ベシッと私の肩を思いっきり叩いた。
ア「いったっ!」
ユ「そーじゃん…アイツをちょっとひっくり返せば…きっとそれが奴の本体…でっかい甲羅で身を守ってるから気付かなかったけどっ。つーことは…。」
そこまで言って、ラドファを睨みつける。
ユ「…きっと魔法も甲羅以外のところなら全て…引き受けるはずだ。」
ア「その通り。」
どーよ、私のお陰でしょと言おうとした時。
ユウがクルリと振り返って、微笑んだ。
ユ「ナイス。アリス、サンキューな。」
それが妙に心に刺さって、顔が赤く紅潮する。
何、それ。何か照れるじゃん…。
ア「べ、別に…どーいたしまして。」
ボソボソっと呟いて俯く。
そしてふと顔を上げて
ア「あ、あのねっ!私、チトセ君…もう好きじゃないよっ!」
ユ「―――――え―――」
驚いたユウの顔に今なら伝えれるかもと思い、口を開く―――が。
ラドファが尻尾で近くの岩を吹き飛ばし、その欠片が飛んできた。
ア「っ危ないっ!」
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カメレオン(プロフ) - 莉央さん» 久しぶり!!!すぎて一瞬時が止まったよ😆元気だった!? (2022年4月26日 6時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - お久しぶり!!!莉央だよ!!!!! (2022年4月25日 12時) (レス) id: 045daae5eb (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 続編行きまーすっ!応援、ありがとーございまーすっ!頑張ります! (2020年2月24日 1時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - 莉央さん» え―っ!めっちゃ残念!せっかく友達になれたのに…。でも、これからも頑張ってね!ありがとう! (2020年2月23日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - ケイ!わたし占ツク辞める!!ごめんね!理由はここで話すと長いからアイリに聞いて!! (2020年2月22日 14時) (レス) id: 667a7e2a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2019年9月16日 18時