無敵のスピカ

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そう言われると、そうかもしれない。



今までの彼氏とは価値観の違いで別れたり
所詮、他人同士。考え方の違いって埋まる事がないっていうのは痛感してたから。



育った環境が似てる人との方が上手く行くって事はよくわかる。
それがいいか悪いかは別として。






「でもっ、子作り･･･、」





宏くんとあんな事やこんな事しないと子供って、出来ないよね･･･。



私の言葉にわかりやすく爆笑しだしてる。






「なんで笑うのっ、だからっ。」


「だっておまえの頭ん中、結局その事しかないじゃんっ！え ろいのはどっちだよっ、」


「えー？？だって、それ重要じゃんっ、」





男女の営みがない結婚生活なんて存在しない訳だしっ？




「重要だけど、俺はそれ以外でもAと一生一緒に生きて行きたいって思ってるけど？どう？」






いやだ。
だってそれ、女として見られてないって事なんじゃないの？



あれ？でも宏くんは私としたいって、さっき言ったよね？



･･･うーん、やだよ。
宏くんと、あんな事やこんな事ー･･･、






「えろ いAさん、いいじゃん、わかった。とにかく結婚するまで待ってやるよ。」


「ちょっ、どういう意味？」


「急がないって事。体の関係は。とりあえず式挙げちゃえばいいんじゃない？」


「待ってよぉ、事が進みすぎだって。」


「でももう決まってんだ。俺の名義で会社も金借りてっし、後戻りは出来ないよ？」







なんてことだ。
うちの両親は私を身売りしたんだ。
許嫁、とかよく都合よく言えたもんだ。



これは決定事項なわけね。
こうなったら私は政略結婚させられるわけだ。




じとっと宏くんを見ると
ん？ってキョトン顔で見つめ返してる。







･･･政略結婚、ってわりには軽いよね。この感じ。



そして宏くんの言う通り
あんな事やこんな事なしの宏くんとの生活は
それなりに滞りなく楽しく過ごせるんだろう。





「あ、大事な事言うの忘れてた。」





まだ大事な事あるのっ？


恐る恐る宏くんを見るとゴホン、なんて咳払いして私の両肩に手を置いてきた。



どんな爆弾落とされるんだろう？
怖々、宏くんを伺うとなんだか緊張してるみたいで私も緊張する。

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