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「あの、さ。」
酒を飲みながら変わらない笑顔で見つめられる。
「今日は、・・・しても、い?」
ずっと何もなく会ってたのに
いきなりこう言うと多少なりとも驚くかな、と思ったけどAは表情一つ変えずにいいよ、と微笑む。
なんだよ。
そういうのに慣れてるから動じないAに少しイラついた。
俺はめちゃくちゃドキドキしてんのに。
風呂に入って上がるといつものように
バスローブを着てベットの上で待ってるA。
でも、今日は少し表情が固い気がした。
・・・やっぱりAも緊張してる?
初めて生身のAが見えたように感じてそれが嬉しい。
だけど・・・、ベットに座ってAを抱き寄せようとすると瞬きもしてない瞳から涙が一筋流れ落ちてびっくりした。
「あっ、ごめんなさいっ、」
「え?つか、嫌だった?わり、そんな嫌なら言ってくれたらさ、」
って、Aはこれを仕事としてんだから言える訳ねーか。
え?そんな俺、嫌われてたのか?って動揺が半端なくて。
触れるに触れられず涙が止まらなくなってるAをただ、おろおろと見つめるだけだ。
「ちがっ、嫌じゃないっ、違うのっ、」
ついには泣きじゃくりだして
泣きながらも懸命に伝えてくるAに首を傾げる。
「・・・どした?言える?」
初めて見るAの素の顔。
いつも笑ってくれてたのはやっぱり営業用だったんだろうか?全然そんな風には見えなかったけど。
「言えない、」
・・・なんでだよ。
わかんね。Aの心の中で今何が起こってるのか。
「でもっ、今日は宏光がしたいって言ってくれたからしたいっ、」
「できねーわ、泣いてるじゃん。無理。」
泣いてる理由を教えて貰えなくて
少し冷たい言い方になってしまってすぐに後悔してしまった。
でも、謝れなくて。
Aは泣き続けるし
とりあえず涙が止まるのを待つ。
「宏光の事、好きになっちゃったっ、」
沈黙の部屋の中、いきなりAの絞り出すような声でその言葉を聞いて言葉を失う。
「ダメなのっ、お客様を好きになったりしたらっ、ダメなのにっ、」
その言葉を遮るように気がついたらAを強く抱き寄せてた。
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Haru(プロフ) - moraさん» 私もかなり楽しんでるんだよぉ。でも、まさかわかめさんのみっくんがマネっていうのは発想ないなってときめいた!私もベタに攻めてく事も考えてたんだけど少し趣向を変えてみました。最後までお付き合いくださーい♪ (2020年1月24日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - まきこさん» まきこさーん!みっくんマネもなかなかリアリティあるよね♪ドS発揮しててうずうず(笑)私のはどーなるのかしら(笑)ラブが芽ばえるかどうか、お楽しみに(^^)私なら1度だけで多分ドロドロになってて相手にされなくなるんだわ(笑) (2020年1月24日 14時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 流布さん» 流布さーん!初コメ!嬉しいです♪やっと更新出来ました!それぞれのお話、楽しんで頂ければと思います(^^)またコメントお待ちしてますね! (2020年1月24日 14時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - 同じ題材で、お二人の話が全然違うのが本当に最高!!!今回は立場も逆だなんて。なんか、お二人凄すぎ。 (2020年1月23日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
まきこ(プロフ) - アイドルとマネージャー!まさかみっくんがマネージャーとは!!さすがわかめさん!!しかも売れないアイドルに厳しいとか、、最高じゃないですか(>_<)Haruさんの書くマネージャーもドライっぽいけど、、どうなってくのかなー私なら尻尾ちぎれるほど振って行くなぁ。 (2020年1月23日 21時) (レス) id: cfbbd37a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りたわかめとHaru x他1人 | 作成日時:2019年9月13日 23時