GATE １８ →→

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先生と寝るのは楽しい。

幸せだ。

但し「寝る」と言っても、純粋な方の寝る、なんだけど。

だいたい先に先生が寝ちゃうから、私はその寝顔をじっと見つめてる。

…可愛い。

昼間の憎らしいほどのスパルタ教師の顔じゃなくて、無防備に安心しきった寝顔の先生を、今私は独り占めしてる。

…やっぱり幸せだ。









翌日から先生は、学校へ。

生徒は冬休みだけど、先生は年末ギリギリまで仕事が残ってるんだって。

ありえないくらいの課題を残して、

「夕方には帰ってくるから、やっとけよ？」

って、やっぱり先生はスパルタ教師の顔になる。

いつもは先生に監視されてる状態で勉強してるけど、今日からしばらくは１人。

自由なはずなのに、先生の視線がないのがこんなに寂しいなんて、思ってもみなかった。

自信のない問題を解く時、つい先生の顔を窺ってしまう癖がついていて、

今日だって向かいの席には誰もいないのに、ついそちらに目をやってしまう。

だから夕方に先生が帰って来た時には、玄関まで出迎えてしまうほどの歓迎ぶり。

まとわりつく私をよそに、先生は机の上の問題集を確認しながら、

「出来てんのこれだけ？
１人だとペース落ちてない？」

とか、やっぱり厳しい。

いきなり向かいの席に着くと、答え合わせを始める。

「でも、正答率は高いわ。
１人だと落ち着いて解けんのかな。」

独り言みたいにそう呟くと、鞄の中から新たな問題集を取り出した。

「これ、教頭から差し入れ。」

いらないよ、問題集の差し入れなんて。

ダイニングテーブルのはずなのに、テーブルの上には問題集が山積みで。

恋人同士の私達のはずなのに、甘い雰囲気は全くない。








夕食もそこそこに済ませて、私達はまた向かい合って勉強を始める。

「そこ、間違いやすいから気を付けて。」

まだ問題を読んでるところなのに、すぐに口を挟まれてしまう。

なんとなくわかってきた、私の正答率のこと。

１人だと落ち着いて解けるから、正答率は上がるわけで。

今みたいに先生に見張られてる状態で解くと、焦りと緊張でイージーミスを繰り返してしまうんだと思う。

だけど、私は先生に見張られてる状態の方が好き。

だって、それだけ先生は私のことを見ていてくれるから。









その日の夜は先生は何も言わないで、同じベッドに入ってきた。

もうクリスマスはとっくに終わったのに。

もしかしてもう、習慣になっちゃった？

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